礼真琴さんのご卒業の日まで、残りわずかとなりました。
明日は休演日。前楽、大千穐楽(ラストデイ)前の最後のお休みですが、きっとこっちゃんはゆっくりする間もなく、身も心も落ち着かない1日となるのでしょうか。
そんな今日。
久しぶりに、「阿弖流為」を観ました。

あまりにも、壮大で心動かされる作品過ぎて、実はあまり観返せなかった「阿弖流為」。
でも、以前ここでも感想を書かせてもらったように、あの作品に寄せる想いは、ちょっと特別で…
この記事は、長くTAKARA座を続けてきた中でも、特に気に入っている記事です。迸る想いを言葉にのせられた実感がありました。

実は、私はオンタイムではこの作品を観ていないんですよね。
2017年頃は少し、宝塚歌劇から離れていた時期であったこともあり、しかもライブ配信などない時代なので、タイトルしか知らなくて。
返す返すも、今思えばこの作品は生で観劇してみたかったです。
でも、遅ればせながらそんな風に思える熱く深みのある作品に、こっちゃんのファンになったことで出会えました。
で、なんでこんなに感動するのか、そう改めて思うと史実に基づいたストーリーであることもさることながら、やっぱり、「役と演者が一体となっていたから」ではないかなと思うのです。

この時のこっちゃんと、この時の星組生たちの状況と立場、そのすべてがこの作品と一体となっていた。
そんな風に思っていたら、ある最近のインタビューでこっちゃんが、好きな台詞として「俺では不足か」
を挙げてくれていました。

やっぱりね…!!とファンの方なら誰でも合点がいくと思いますが、やっぱりこっちゃんも退団間近の今でもこの台詞好きだったんだなぁと…
そして、この時、こっちゃんと対峙する重要なお役で活躍した瀬央ゆりあさん。
こっちゃんのもはや自分な、せおっち。
そんなせおっちも、最近のタカラヅカニュースのコーナーで、もう一度演じてみたい役は?の質問に「阿弖流為の『坂上田村麻呂』」と…
星組でも主演舞台を成功させ、雪組では堂々の2番手スターになられたせおっちですが、それでも今想うのは、あの「坂上田村麻呂」なんだなぁと…(;_;)
こっちゃんは、メモリアルブックでも阿弖流為の扮装をしてくれました。
願わくば、年月を重ねお芝居にも人としても深みを増した今のこっちゃんが演じる阿弖流為、今のせおっちが演じる坂上田村麻呂…
本当に観てみたかったです。たとえ、1場面だけでも…
そう思いながら、改めてこっちゃんとせおっちの阿弖流為でのお芝居を観ていたら、涙が止まらなくなった。
仲間たちの犠牲を最小限にするために、矢面に立ち果てる阿弖流為(こっちゃん)
何もかも飲み込んで、阿弖流為が残した大切なものたちを守る決意をする坂上田村麻呂(せおっち)
果てる前に、こっちゃんが言うんです。
「俺は蝦夷に生まれて幸せだった」と…
そしてせおっちが何もかも終わった後に、言うんです。
「自分が心を熱く燃やし、生きてることを実感したのは阿弖流為と戦っている時だった」(ニュアンスです)と…
それが、なぜか思いきり命を燃やしてタカラジェンヌとして駆け抜けた礼真琴さんと、星組で熱い青春をともにした瀬央ゆりあさんの今の状況と重なって、もうたまりませんでした。
この作品に出演された方々は、本当にこの「阿弖流為」という作品のことを大切にされているし、私自身も…
あれからこっちゃんがいくつも素晴らしい舞台を魅せてくださいましたが、それでも脚本力や内容の奥深さ、作品そのものと演者の完成度の高さを想うと…
もしかしたらこの先、こんなに素晴らしい別箱は出てこないんじゃないか、というくらいの気持ちになります。
宝塚歌劇らしいか、と言われればもっと宝塚らしい作品はたくさんあるし、私自身宝塚には「宝塚らしいキラキラ感」を求めてしまうタイプですが…
それでもこの作品だけは、「キラキラ感」とかそういう問題でなく、「礼真琴さんが座長の舞台作品」として自分のなかで燦然と輝いています。
そして、やっぱり思うのです。
礼真琴さんのトップスター時代は、決して平坦な道のりではなかった。
でも、仲間を信じ、仲間を守り、どんな時も矢面に立って。
この作品で描かれた「阿弖流為」のように、愛に溢れ、強い力で導くリーダーだったと…。
目に言葉にできない程の強い光を宿して、体全体から覇気を出して、いつだって強く逞しく導いてくれた。
そして、何事にも逃げずに真摯に立ち向かい、今こうして宝塚歌劇の人気や対外的なイメージに光を与えてくれた大きな貢献者であると心から思います。
それは、私が礼真琴さんのファンであることを差し引いても、きっと多くの方が感じられているのではないでしょうか。
そんな姿が、やっぱり作品で描かれた「阿弖流為」に重なるのです。

自分のことよりも、仲間を、宝塚歌劇を輝かせたい…
そんなお人柄が、いつもどんな時も滲む、本当に素敵な舞台姿でした。
こっちゃんが宝塚歌劇の舞台で、星組トップスターとして存在してくれるのは、あと3公演となりましたね。
今、こっちゃんはどんな気持ちでいるのかな…
そう想像しながら、やっぱり結局はここに行きつく。
どうか大好きな礼真琴さん、そして星組生の皆さんが元気でしあわせで居てほしいと願っています。
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