星組公演フレンチ・ミュージカル『ロックオペラ モーツァルト』
久しぶりに、全編通して観ました。
大好きな礼真琴さんのご卒業の日を前に、過去の作品やオリジナル番組がたくさんスカステで放映されています。
1本物、そして別箱。礼真琴さんと舞空瞳さんが揃う、別箱。
今思えば、とてつもなく貴重な公演だったなぁ…とストーリーもですが、このメンバーでこの時こうして新生星組のプレお披露目を行っていたのだなぁ…と何だか、ものすごく感慨深くなりました(;_;)

この作品の見どころ、素晴らしさは、ご覧になった方々の心にしっかり刻まれていると思いますが…
とにかく、この時点で完成度がとてつもなく高い。
そして、台詞の端々に礼真琴さんと舞空瞳さん、お2人そのものを表現したかのような部分が散りばめられていて…
こっちゃんがいつか、なこちゃんとの対談で「コンスタンツェのイメージがある」と話してくれていたけれど、なこちゃんがご卒業されて、こっちゃんもついにタカラジェンヌをご卒業されようとしている今。
これまでの歩みを振り返ると、胸に迫る台詞や「歌詞」がたくさんありました。
礼真琴さんが、「僕には君がちょうどいい」「僕には君が合っていたってことさ」
舞空瞳さんが「平和で平凡な毎日なんて、つまらない!あなたが行く未来を一緒に見たい」
ニュアンスですが、そういう台詞がありますね。
色々な障壁が2人の間に立ちはだかるけれど、2人の「運命」とどうしようもなく「惹かれ合う想い」、そして「互いを信じる心」これが、ヴォルフガングとコンスタンツェを結びつけます。
そして、最後にお2人がともに歌う歌詞には、「似ているようでも違う2人」「ちょうどいい距離感」優しくて、美しい愛を見守っていこう(ニュアンスです)みたいな言葉がありますね。
似ているけれど、タイプは違って、でも同じ夢をみて何があっても互いを信じて進んでいける強さ。
全編を通して、そんなヴォルフガングとコンスタンツェを描きながら、同時にことなこを描いているようにも思えました。
1幕のラスト。全てを失って打ちひしがれて、どうしようもなく己の哀しさを歌う礼真琴さん。その背後には、薔薇をモチーフにしたドレスを纏い、裸足で踊る舞空瞳さん。
あれだけ踊れるこっちゃんが歌とお芝居だけに徹し、なこちゃんは言葉を発することなく、ただただ身一つでヴォルフガングの苦悩を完璧に体現してみせた。
この時から、お2人の歴史は始まったんだなぁと…なんだかとても感慨深くて、じーんとしました。
全編を通して思ったのは、もちろんこれがプレお披露目だったことも、お2人のその後の歩みを思うと相応しい作品であったと思いますが…
もしかしたら、ことなこが最後に一緒に舞台に立つ別箱公演があったなら、この作品を持ってくるのもアリだったのかも…そう思えるくらい、ラストの演出やストーリーの流れが、あまりにも「退団間近のトップコンビ」にもしっくりきそう。今観るからこそ、そんな感想も抱きました。

もちろん、こっちゃん最後の別箱となった「BIGFISH」は大好きで、この作品が生まれたことは宝物ですが…
なこちゃんと一緒に舞台に立っていた時期に、少し成熟した関係性で、この作品が巡ってきていたら…また違った「ロックオペラ・モーツァルト」になっていたのかもしれません。
そして、この「道を開けろ僕が通る」が、こっちゃんのサヨナラショーの冒頭に選ばれたことも、改めて心に沁みました…(;_;)

礼真琴さんが、トップスターに就任すると決まって、最初に演じたのがヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。
僕の人生は旅のようだった。途中から、コンスタンツェが旅の相棒になったけれど、これからは僕一人だ。
ニュアンスですが、この台詞を聞いた時、何だか心の奥にズンとくるような感慨深さがありました。
礼真琴さんの宝塚人生を、まるで表しているかのようで…
そして、天才の孤独や苦悩、自由を求める心…ヴォルフガングの奇想天外な言動は彼自身のものですが、その「根底に流れるもの」が、あまりにもこっちゃんそのものに重なるようで。
初めてこの作品を観た時と、今観た感じ方は全く異なっていた。
礼真琴さんが、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトというお役に重なりました。
観るタイミングや、歩みを知ってから観返すことで、作品から受け取る気持ちが変化してゆく…
それが、舞台の奥深さであり、感動をもたらす所以なのかもしれません。
日一日と、大好きなこっちゃんのご卒業が迫ってきますが、こうして過去の作品を振り返るたびに、こっちゃんが残してくれたものの大きさと、「タカラジェンヌを選んでくれてありがとう」の気持ちが溢れてきます。
そんな想いを噛みしめながら、こっちゃんの過去作品も大切に観ていきたいです。
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