愛役の礼真琴さん。圧巻です!
まだまだ下級生だったこの学年でこの完璧さ!ダンスの身のこなしの柔らかさ、表情から溢れ出す愛情、天使のような女神のような礼真琴さんの愛は、何度観ても感動です( ;∀;)
こんなに完璧な愛の化身はいるのだろうか?というくらい見事に演じきっていた。礼さんの愛、トップとしてこれから男役としてどんなに階段を上がられても、ちょっと忘れられない別格に素晴らしい当たり役だと思います。
それに、これだけ歌えるスターさんにあえて一言も声を発させないなんて!!ってとこがまたイイのかも!ポテンシャルの塊だと感じたことを思い出します。
この作品のある意味要となっていたのが、ヴェンボーリオ役の涼紫央さん。
この作品で、私が柚希さんと共に大ファンになってしまった涼さん。今、改めて観ると、お話の要になっている人物でもあり、この作品のヴィジュアル的な要素をグッと引き上げてくださった方であり、歌やダンスでもその存在感をきっちりと魅せてくださっている。
やっぱり間違いなく、作品の星組の要となっている方だと思いました。
涼さんの歌、本当に安心できるんですよね。私、本当に涼さんの歌声が大好きです(#^.^#)ハリがあって、でも男役らしい低音も美しくて、心が伝わる歌。
そして、どんなに荒くれているシーンでも美学がある立ち振る舞い。ひと言で品があるのです。
涼さん独自の、男役の型というのがきっちりされているからこそ、こういった変化球のお役がやってきても決して荒いだけでない品が漂う。
それがこの作品の中でも発揮されていて、作品の重厚感に繋がっていました。
星組の実力をぐっと引き上げてくださった本当に立役者だと。
「どうやって伝えよう」と慟哭しながら歌うシーンでも、決して感情に流されるだけでないしっかりとした歌声で…
涼さんと言えば・・・という名曲のひとつだと思います。
マーキューシオ役の紅ゆずるさん。
狂気じみた雰囲気をしっかりと掴まれていて、お役にとても合っていました。今思えば、上級生の涼さん、柚希さんと親友というお役。本当に苦労されて作り上げられたのだろうと感じます。
でも、このお役があったからこそ、その後の大躍進があったのかな、という片鱗がそこかしこにありました!
このお役とても難しいのだろうと思います。ただただ狂気に満ちているだけでも違っていて、マーキューシオとロミオの関係と、ヴェンボーリオとロミオとの関係もやはり違っていて、大公の甥でもあるという立場であったり、実は凄く複雑なお役なのだろうなと今回感じました。
でも違和感を感じなかったのは、紅さんがこのお役をしっかり掴んで全うされたからであり、本当に飛躍の作品だったのだと思います。
乳母役の白華れみさん。
ジュリエットを想って力いっぱい歌い上げられるれみさんの歌声。やっぱり何度観ても心に沁みました。
乳母という立場でジュリエットの幸せを願う姿が心を打ちます。英真神父さんとの並びも、学年差を感じさせないほど安定していましたね。
ジュリエットの使者としてロミオに会うまでのシーンも圧巻!ヴェンボーリオらにからかわれながらも、乳母の毅然とした態度で突き進む様、キスされそうになってポッとなるところ、歌の最中にもコロコロと表情を変えて、本当に演技歌共に巧みな方だと思いました。
演技に引き込まれる稀有な方だと思います。
乳母とジュリエットの関係が丁寧に描かれていたからこそ、ジュリエットのラストに深い悲しみが訪れました。
初演はやっぱりどんな作品でも「気迫が違う」と感じます。ベースがないなかで、自分だけの役作りをしていく…それが名作であれば名作であるほどに難しさが増すのではないでしょうか。
物語が素晴らしいのは言わずもがなですが、そんなキャスト全員の「本気中の本気」を最大限のパワーでぶつけてくださったからこそ、10年経っても色あせない感動が蘇るのでしょう。
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