宝塚歌劇が、どの時代も輝き、新陳代謝を繰り返しながら存続してきたのは、「組替え」も重要な要素のひとつではないでしょうか。
私がこれまで、宝塚歌劇を観てきて感じることですが…
「組替えをされる方」って、やっぱり何となくわかるものですよね。
多くの方が、もしかして…と感じる方は、後から思い返すとやはり「組替えだったね」となる。
それは、ご卒業のタイミングもそうかもしれません。
今回は、一宝塚ファンが感じる「組替えの予感」を書かせてください。
極美慎さんに感じた「組替えの予感」
最近で言うと、やっぱり極美慎さん。極美くんは、かなり長い間「組替え」がちらついていました。
全組巻き込んでの大シャッフル組替えが発表されたのが、2024年の12月。
私が、極美くんの組替えを感じ始めたのは、やっぱり「RRR」からかなぁと思います。ヒロインである舞空瞳さん演じるジェニーの婚約者。トップスター礼真琴さん、そして2番手の暁千星さんと、相対するような重要な役どころでした。そこを堂々と演じられて、存在感がより増したと感じたんですよね。
なこちゃんがここで歌った銀橋のソロは、歌詞が未来を示唆するようなもので、とても美しくて素敵な曲だったけれど…。かき消したくても消えないご卒業を予感させて、心がざわざわしたことを思い出します。
そして、BIG FISHで礼真琴さんの息子役。このお芝居を観た時、より「組替え」が近づいてきたことを感じたんです。こっちゃんに鍛えられ、もともと眠っていた熱いお芝居心が一気に爆発したような気がしました。

ミーマイ(博多座)では、初の女役も経験。ジャッキーという、多くのトップスターの登竜門となっているお役もチャーミングに演じた。そんな極美くんは、星組スターとしてだけでなく、スケールの大きな「宝塚のスター」になられたのだなぁと…。
続く、記憶にございません!では、これまた「一匹狼」といった風情のお役。グループ芝居が多かった作品でしたが、星組生と絡むことが少なく、単独で存在感が際立つようなお役を担われましたね。
そして、私の中で「極美くんの組替えが決定的」になったのは、Tiara Azul Destinoの「銀橋ソロ」です。
「ここからは、僕だけの進むべき道をひたすら、歩み続ける」
竹田先生の愛のこもった歌詞、と極美くんも表現していたけれど、あの晴れやかででも切なげで、心がきゅっとなるような銀橋ソロが忘れられません。
あの姿を観た時、「あぁ、やっぱり極美くんは組替えで羽ばたいていくんやね(;_;)」と確信しました。
そして、ほどなくして、あの「組替え発表」があったんですよね。
私は、星組をずっと熱く見つめてきたので、特にその予感を強く感じたのですが…
やっぱり、組替えする方って、とてつもなく急激に頼もしくなって、輝き方が尋常じゃないんです。
そして、トップスターとがっつり絡んで相対するお役で鍛えられる。
まるで、これから先、進んでいくための自信となる「ギフト」のように…
さらに、ご本人の言葉や姿から「自組への愛」が溢れんばかりに伝わってくるんですよね。だから、これからも自組に居てくれるんだろうと、居てほしいと願ってしまうのです。
でも、だからこそ「組替え」だった…というパターンは、やっぱりありました。

今、聖乃あすかさんに感じること
この流れで行くと、今の聖乃あすかさんを観ていると、近しいものを感じています。
トップスターである永久輝せあさんと、がっつりお芝居をして2番手として輝き、さらにはご自身の持ち前の個性が発揮され始めている。
花組への愛が言葉から姿から溢れている。
花組の下級生にも慕われ、ご自身も惜しみなく舞台人としてのさまざまな事柄を伝えていらっしゃるように、インタビューや書籍などから勝手に感じています。
私も、博多座の舞台で、初めてほのかちゃんの男役姿をじっくり観ることができましたが、ほのかちゃんって「ザ・ピンクの似合う花組生」と思っていたけれど、生の舞台姿は意外にも「多様な色に染まれる人」というイメージでした。
というか、いい意味で「無色透明」な感じもあって…。
風貌通りのロイヤル感のあるお役もお似合いですが、そこにコメディ要素やポップな雰囲気を掛け合わせても魅力的だなと。
そして、もう少し「伝統や格式」の枠からはみ出した、現代的で尖った作品でも観てみたいなぁと思いました。
そうなると、ほのかちゃんが輝く場所は、花組だけではないのかも、と…。
100期以降のスターたちの未来
花・聖乃あすか(100期)
月・風間柚乃(100期)
星・極美 慎(100期)
雪・縣 千(101期)
宙・風色日向(102期)
改めて、幻の万博アンバサダーメンバーを見渡すと、すでに極美慎さんは星組から花組へと組替えされています。
このままこの5名が、全員自組で階段を上っていくとは考えにくいのでは…と感じています。
皆さん、その組を象徴するような色を纏った、押しも押されもせぬスターたちですが、だからこそ自組の良いところを携えて組替えをし、よいところを融合させて0番に輝く可能性が高い方たちばかりではないかな、と思えてならないです。

組替えがもたらす未来へ
宝塚歌劇の歴史を振り返ると、「組替え」はいつも新しい風を運んできました。
そこにはファンとして寂しさや戸惑いもあるけれど、同時に「舞台人としての可能性を広げていくための挑戦」でもあると感じています。
極美慎さんがそうであったように、組替えの前には必ず輝きが増して、「この人はもっと大きくなられるんだ」と思わせてくれる瞬間があります。
そして、他にも同じ予感を抱く方が、やっぱりいらっしゃいます。
組替えは決して「その組を去る」ことではなく、「その組の良さを背負って次に進むこと」ではないかなと、最近より感じるようになりました。
反面、「もし、あのまま組替えがなく自組で階段を上っていてくれたなら…」そう思った方も、過去にはいらっしゃいましたが…
それでも、多くは組替えが起爆剤となり、宝塚は常に新陳代謝を繰り返し、どの時代も輝きを失わずにきたとも言えます。
だから私は、もし今後また大きな「組替え」の発表があったとしても、それを前向きに見つめていきたい。
それぞれが新しい場所で輝く姿を応援しながら、「あぁ、今この瞬間は今しかない!だからこそ尊い」そう感じながら一つひとつの舞台を大切に観ていきたいです。
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