2025年8月10日。
ついに、礼真琴さんが星組トップスターとして宝塚を卒業されますね。
もう何度、このことを書いているだろうというくらい、大好きなこっちゃんのご卒業は私にとってとても大きな節目となりそうです(;_;)
そんな、こっちゃんの退団直後、手元に届けられるのが
『宝塚歌劇 礼真琴論 ─黄金世代と呼ばれた95期』(松島奈巳 著)です。
こんな書籍があるんだ…!と私も偶然知ったのですが、改めてタイトルを見ると、すごくないですか(゚д゚)!
だって、「礼真琴論」!!

その名がそのままタイトルになった、なんとストレートでチャレンジングな1冊でしょう。
今回は、今、礼真琴さんファン、そして宝塚ファンの方の間でも静かに話題になっているであろう、「礼真琴論」を手に取る前に知っておきたいこと、礼真琴さんの一ファンであるTAKARA座naomiの視点で書いてみたいと思います。
著者|松島 奈巳(まつしま なみ)さん
まず、気になったのが、この本をどなたが書かれたのかということ。著者は、30年以上にわたり演劇の世界を取材してきた演劇記者・松島奈巳さん。
礼真琴論の著者は、演劇記者・ライターとして宝塚・歌舞伎・ミュージカルの舞台世界を深く見つめてきた方なのですね。
プロフィール
- 1965年・静岡県生まれ(現在60歳)
- 筑波大学日本文学科(歌舞伎専攻)卒業
職歴
- 1988年:新潮社入社
『芸術新潮』『週刊新潮』で映画・演劇を長年担当 - 2018年:新潮社を退社
メディア活動&講師歴
- 演劇情報誌『シアター・ガイド』や放送批評誌『GALAC』でコラムやインタビューを多数執筆
- 2007年〜:筑波大学非常勤講師(ジャーナリズム論など)
主な著書
- 『宝塚歌劇 明日海りお論 ─89期と歩んできた時代』2019年
- 『宝塚歌劇 柚希礼音論 ―レオンと9人のトップスターたち』2016年
- 『歌舞伎座の快人』(歌舞伎スターを描くルポ集)など
このご経歴を拝見すると、宝塚を、ただ「好き」なだけでなく、「演劇界の一ジャンルとして、歴史の中でどう語り継ぐか」そんな問いに向き合い続けてきた、書き手さんなのではないかと感じています。
トップ・オブ・トップに贈られる1冊
実は、私はこの方を存じ上げていなかったのですが、過去には、「柚希礼音論」「明日海りお論」も出版されていますよね。
まさに、「今、このタイミングだからこそ出版される」1冊なのだと思います。
この本の最大の魅力は、やはり著者・松島さんの視点ではないでしょうか。
この目次をみて、なんと独自性の高い視点だろうと…!
はじめに
第1章 ロケット「フィガロの結婚」で、いざ出陣!(『Amour それは…』)
第2章 95期は早熟、それともオクテ?(宝塚音楽学校入学前、星組配属)
第3章 アメイジングでサプライズ(『ロミオとジュリエット』『タカラヅカスペシャル2011』)
第4章 ただいま、絶賛女役中です!(『風と共に去りぬ』『ガイズ&ドールズ』)
第5章 同期トリオが起こした奇跡(『かもめ』『鈴蘭』『阿弖流為』)
第6章 天才棋士との共通点(『アルジェの男』『ロックオペラ モーツァルト』)
第7章 舞浜にプロ集団が降臨(『眩耀の谷』『ロミオとジュリエット』『VERDAD‼』)
第8章 ファラオの娘とエチオピア王女に扮していたら(『王家に捧ぐ歌』『1789』)
第9章 芸大卒の音楽教授、かく語りき(『RRR』『記憶にございません』『Tiara Azul』)
第10章 礼真琴はナポレオンだった?(武道館コンサート『ANTHEM』『阿修羅城の瞳』)
おわりに
「ことなこ時代」の光と、95期の軌跡も
この本のタイトルには「95期」という言葉が入っています。
なんと、入団時の成績までもがさらりと書かれている(‘Д’)
礼真琴は歌唱力だけではなく、これまでのタカラジェンヌにはない独特の雰囲気を常に漂わせていた。その輝きがどんなものだったのか、できるだけわかりやすく紹介する。
さらに黄金世代と呼ばれる95期生の足跡を記すとともに、初舞台から卒業までの宝塚歌劇の歴史や変遷を考察する。歌劇のテイストも変容し、受難ともいえる事象にも見舞われた中で、世間の見る目も変わっていった。礼と同期生の輝きをニュートラルな視点で追う。【主な95期メンバー】 *名前の後のカッコ内の数字は、入団時の成績
礼真琴(1) 星組トップスター
ひろ香祐(2)
水美舞斗(3)
実咲凛音(4)
妃海風(5)
桜木みなと(12)宙組トップスター
愛希れいか(14)
月城かなと(17)月組トップスター
柚香光(20) 花組トップスター
輝月ゆうま(21)
星乃あんり(23)
朝美絢(24) 雪組トップスター
伶美うらら(29)
瀬央ゆりあ(40)
礼真琴さんを語るうえで欠かせない同期たちとの関係性。それらを「ニュートラルな視点で追う」と宣言されているあたりが「決して、ファン目線ではないですよ」と釘を刺しておられるようで、面白いです。

また、相手役・舞空瞳さんとともに歩んだ「ことなこ時代」。
きっとトップコンビの時代についても、しっかり書いて下さっているのではないかなと、ことなこファンとしては期待が膨らみます。
そして、近年の宝塚歌劇団での大きな出来事…演劇全体を見つめてこられた著者の方は、「歌劇のテイストも変容し、受難ともいえる事象にも見舞われた中で、世間の見る目も変わっていった。」そう表現されていますが、どのように触れられるのでしょう。

新たな礼真琴さんを知ることができるかも…
この本が出版される時には、こっちゃんは東京宝塚劇場で大千秋楽、タカラジェンヌとしてのラストデイを迎えているんですよね(;_;)
そんな退団後に発売されるというのも、何か意味がありそうな気がしています。
読み終えたあと、もしかするとこれまで知らなかった新たな礼真琴さんに会えるかも。
そんな期待をしながら、発売を楽しみに待ちたいです。
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