前回の記事、たくさんの方が読んでくださいました。

アメブロ版やSNSでも多くの反響をいただき、今の宝塚歌劇のチケット事情に対して、さまざまな想いを抱えておられる方が本当に多いのだと実感しています。
今回は、前回の続きとして私自身の観劇体験や、寄せられた声をもとに、もう少し深く考えてみたいと思います。
史上最強のチケ難。それなのに“空席”…
今回の星組公演「阿修羅城の瞳」「エスペラント!」は、まさに史上最強のチケ難と言われています。
私自身にも、その実感はとてつもなくあります。
礼真琴さんの退団公演、そして星組を支えてきた娘役さんたちのご卒業。極美慎さんの組替え、小桜ほのかさんの専科異動前の最後の舞台。
一つひとつが大切な節目で、チケットを求める声が殺到するのも当然のことでした。
それなのに…
実は私自身、星組公演観劇日に「空席」を何度か見かけていたのです。
そして、前回の記事にはこんなコメントもいただきました。
通りすがりに失礼します
宝塚での公演時に2回私の隣席が空席でした😫
今回は琴さん退団公演なので超チケ難だったから、勿体ない😱って思いました😥
通りすがりにすみません🙇♀️
今回星組公演は生徒さん会経由でも、もちろん友会でも全くチケットが取れない公演でした😢
何故空席が出るのか?が不思議です
驚きました…
でも、それはやっぱり“あり得ること”なのだと、私は思うのです。
誰にでも起こりうる「行けなくなる理由」
今、この記事を読んでくださっているあなたも、こんな経験があるかもしれません。
- ご自身やご家族の体調不良
- 近しい方に不幸があった
- どうしても外せない急な用事ができた
- 交通機関の乱れなど天候の影響
- 譲る相手がどうしても見つからなかった…
誰も“空席”を作りたくて作ったわけではない。
それでも、結果として赤く染まった席を見つけた時、とても切なくなるのです。
「この席に座りたかった方は、どれだけいらっしゃっただろう…(;_;)」と…
私自身も、何度か空席を目にしてきました…
そして、コメントをくださった方も、きっとそれぞれ別の日に、それを目撃されたのだと思います。
原因のひとつは、「リセールできない」現実
こうした空席の背景にある原因のひとつが、「すべてのチケットがリセールに出せるわけではない」ということ。
私は私設ファンクラブに入ったことがないため、そのチケット事情については触れません。
そのうえで、こんなことが問題点ではないか、と感じている方は多いよう。私もそのひとりです。
- 「リセールできない販路」のチケットが多すぎる
- 「貸切公演」が多すぎる(その場合、リセール・譲渡・本人以外の入場不可の場合もあり)
- 宝塚歌劇団が直接管理するチケット(友の会や一般発売など)が少なすぎる
中でも、やはり「貸切の多さ」は実感としてありました。
スポンサーはありがたいけれど…ファンの手元には届かないことも
今回の星組公演でも、VISA、楽天、JCB、岩谷産業、加美乃素本舗、JR、旅行ツアー系、福利厚生、そしてぴあなど…
本当にたくさんの企業がチケットを確保されていましたね。
さらには、コンバーストーキョーなど、礼真琴さんのトップ時代にスポンサーとなってくださった企業もありました。
これらの存在は宝塚の未来にとっても大切で、礼真琴さん率いる星組が残した功績でもあるし、これまで宝塚をつないできた方々の功績でもあると思います。
ですが、初めて公演日程を見たときに…
観たい日・時間帯がことごとく「貸切」という事実(特にソワレ)に愕然としたのもまた事実です。
たとえば、楽天貸切。今回ありがたいことに当選できましたが、たくさんお買い物しても運次第。それでは予定が立てづらいと感じた方も多かったのではないでしょうか。
貸切自体が悪いわけではありません。
ただ、貸切(しかもチケットプレゼントの場合)は、その公演にそれほど思い入れがない方の手にも渡る可能性があります。
観劇されるのであれば意味もありますが、もしかすると「プレゼントで当たったものだし、その日は用ができたから申し訳ないけど行けない」という選択をされる方もいらっしゃるかもしれません。
礼真琴さんの退団公演という超絶チケ難であること「その希少価値」を知らない方もいらっしゃると思うのです。
そして貸切が増えすぎることで「一般発売」「友の会枠」のチケットが本当に少なくなってしまうのだなぁということも、とても実感しました…。

花組公演で見えた“理想的な広がり”
今回の花組『悪魔城ドラキュラ』では、出だしこそやや心配されていたものの、ゲームファンの方々や新規の方が気軽にチケットを手にし、観劇し、SNSで感動を発信するという素敵な流れが生まれていました。
「少し余裕があるから誘いやすい」「行ってみたいな!と踏み出せるチャンスがある」
こういう流れ、とても大事だと思うのです。
礼真琴さんの退団公演で同じような余裕がある状態…というのは、正直あり得ないことだと思います。
ですが、それでもやっぱり「もう少し安心して取れるチケット枠」があったなら…と思わずにいられません。
赤い座席を前に思う、やるせなさと願い
そして、現実に生まれてしまった史上最強チケ難公演「阿修羅城の瞳」「エスペラント!」しかも東京公演での“空席”。
それは、誰かが苦しい想いをした結果かもしれない。
あるいは、譲りたくても譲れなかったチケットだったのかもしれない。
チケットに個人名が印字されていることもあり、面識のない方に譲ることでトラブルが起こる可能性だってある…個人情報の取り扱いがとても厳しくなっているご時世ということもあります…
そのことが、チケットを「誰にも渡せない」ままにせざるを得ない要因にもなっています。
でも、本当に観たかった方に、その1枚が届いていたなら…
その赤く染まった席は、誰かの「一生の思い出」になっていたかもしれません。

観たい人が観られる仕組みへ――願いを込めて
TAKARA座を訪れてくださっているあなたは、どんなお気持ちをお持ちでしょうか。
この状況を「仕方ない」で終わらせたくない、と感じておられる方も多いことでしょう。
チケットを日々探している方が居るのに、空席がある…このやるせない矛盾を、少しでも改善できる仕組みが生まれたら…
「観たい人が、安心して観られる宝塚歌劇」
チケットが「ただの紙」ではなく、そこに夢や想いが詰まっているものであること。
1枚1枚を、大切に行き渡る仕組みであってほしいと、心から願っています。
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