「黒い瞳」の、真風涼帆さん、星風まどかさん、愛月ひかるさんの感想、たくさんの方に読んでいただけて嬉しいです(*^^*)
今回は、そのほかの魅力的なキャストについて書きます。
サヴェーリィチ 寿 つかささん
寿組長の何が良いって、その「声」だと今回の観劇で深く心に残りました。高すぎず低すぎず、でも印象に残る声。台詞がとにかく聞き取りやすくて、寿さんが台詞を発するたびにコミカルなシーンでもキリッとする。そんな場面が何度もあり流石の一言でした。
今回の作品では真風ニコライ坊ちゃまの従僕役。坊ちゃんを本当に大切に思いお世話してきたのがわかる、人間味溢れる役作りにほっこり。黒い瞳は全体的にテーマとしては重めの内容ですが、サヴェーリィチの存在が舞台に良い軽快さをもたらしてくれて…
宙組にはやっぱり、寿組長が居てくれなきゃあ!と改めて思いましたよ。(エクスカリバーがとにかく好きなので、なぜかこの時若かりし日の寿組長を思い出し、あの青年が素敵なおじいちゃまに…なんて思いながら観ていました ^^)個人的には、パラーシカちゃん(瀬戸花 まりさん)との軽妙なやり取りと、宮廷でポッとなってる寿組長が可愛くて好きでした(^^)
ヴァシリーサ 美風 舞良
登場場面としては少なめでしたが、美風さんもやはり印象的でしたね。ニコライを温かく迎えてくれるところ、ここは田舎だけれど良いところよ!と軽やかに歌う場面が爽やかで…クールな女性がお似合いのイメージでしたが、温かくて家族思い、ご主人思いの奥様もとっても素敵でした。だからこそ、ラストでは胸が締め付けられた。いろんな愛のカタチがあって、その先にニコライとマーシャの愛の成就があったのだと考えさせられる、キーポイントになるご夫婦を見事に演じられたと思います。
エカテリーナII世 純矢 ちとせ
退団を発表された純矢さん。 20年の宙組の歴史を語るうえで絶対に外せない、大切な大切な女役さんだと今回の観劇でさらに思いを強くしました。この作品の中に流れるテーマのひとつが、「身分」「階級」の違いから生まれる愛憎。圧政に苦しむコサックたちが反乱するのを、余裕で受け止めるエカテリーナの権力の絶大さを、少ない場面、少ない台詞のなかでしっかりと魅せつけてくれました。
その、言葉のひとつひとつにとんでもなく重みがあって…威厳のある人物を演じるのは、一朝一夕ではできないことだと思います。純矢さんのエカテリーナは、ただ威圧的なのではなく、女帝として強くあらねばという決意や女性としての優しさも垣間見られる魅力がありました。こんな風に演じられる方、宝塚のなかでも本当に稀少な方だったと思います。
ベロボロードフ 澄輝 さやと
澄輝 さやとさんも退団を発表されましたね。今回は反乱軍の参謀。コサックの荒々しさや豪快さをしっかりと魅せてくださいました。素顔では優しく、おっとりとしたイメージだった澄輝さん。土臭さを感じるコサックの民を演じながらも、どこか洗練された雰囲気が漂うのはやはり澄輝さんの魅力でしょうか。
マクシームィチ 蒼羽 りく
退団発表をされた方が続きます。マクシームィチ 蒼羽 りくさん。本当に切ないね…。裏切りたくはなかったよね…だって絶対良い人のはずだもん!と心で何度叫んだことか!葛藤に苦しむ様子がよく伝わってきたし、ラストはもう涙なしには観れませんでした。
心の中に、2人の自分が居てずっとずっと悩み続けて、そしてその果てがあのラストだったんだろうと…。今思い出しても泣けます。心の葛藤を演じるって、言葉では簡単ですが物凄く技量がいることだと思うんです。あからさまに「俺は悩んでるんだ!苦悩してるんだ!」と分かりやすい場面がたくさんあるわけでもなく、こうして苦悩が伝わってきたというのは、やはり蒼羽さんのお芝居力の高さだと思うのです。他作品でも、印象的なお役が多い蒼羽さん。まだまだ他の作品でも、演じている姿を観ていたいと強く感じました。
シヴァーブリン 桜木 みなと
シヴァーブリン桜木 みなと、キーマンです!本当に救いようのない嫌な奴なんですけど、この作品には居なくてはならないキーマン。シヴァーブリンが物凄く嫌な奴じゃないと、この作品に悪役は誰もいなくなる。だって、愛月プガチョフ様は自分の信じる道を突き進んだという意味ではこの作品において真の「悪役」ではないですから。(反乱により犠牲を多数出したことは否めない事実ですが…)
作品に厚みをもたらしたのは、やはり桜木さんのシヴァ―ブリンだと思うのです。あのいや~な目つきで「所詮、お坊ちゃま」と歌う場面。キー!!!っとなります(笑)でもね、悔しいけれど容姿が王子様テイストなので「カッコイイのに惜しい奴だな~本当に!」という気持ちになってしまう(笑)桜木さんの可愛らしくて優しい素顔をスカステで観ているからでしょうね(^^)
ニコライの純潔さを際立たせたのは、間違いなくシヴァーブリン桜木 みなとの存在。この悪役をよくぞ本当にモノにしたね!素晴らしい桜木さん!と観終わった後、何故だか爽やかさを感じるくらい…気持ち良いくらいの悪役を見事に演じ切られました。
トリオ(愛) 和希 そら
トリオ、初演からとても印象的なお役でした。とにかく言わせてください!
「馬車のシーンの影の主役はあなたたちです!!!!」
この一言で伝わりますでしょうか?もうね、トリオのおかげで本当に雪道に見えたんです。駆けていく馬車に見えたんです。ゆっくりとゆっくりと…馬車の車輪がまわるように、馬が駆けるように一定のリズムで体を動かすその様は、まるで機械仕掛けの人形のように正確で美しくて・・・。
ニコライとプガチョフの心のぶつかり合いが本当に素晴らしいのはもちろんのこと、和希さんを筆頭に、トリオのダンスが素晴らしすぎて場面の緊張感や躍動感を増幅してくれました。いや~、どこにいても光っていた。和希そら、初めてしっかり舞台姿を拝見しましたが間違いなくスターですね。
…と他にもご紹介したい方々はいるのですが、黒い瞳の印象的なキャストの皆さんについて書きました。
黒い瞳がもっともっと好きになったのは、今回のキャストだからこそ。本当に素晴らしい作品をありがとう!!!とお礼を言いたいです。
博多座で黒い瞳、本当に有難うって思います。
愛月さんに出逢えたことはもちろん、作品の素晴らしさを再発見させてくれて、最近の観劇の中でも特に心に残る一作となりました!
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スカイステージは、ずっとスカパーで視聴しています(*’▽’)
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