礼真琴さんサヨナラショーは「3部作」だった|大劇場ご卒業から一夜明けて…

宝塚 羽根

なんだかまだ夢の中に居るような、昨日の千秋楽は夢だったんじゃないかと思うくらいに、何だか実感がないnaomiです。

改めて今日のタカラヅカニュースを観て、こっちゃんがあの紋付袴で大階段を降り、挨拶している姿を改めて観ても「あれ?なんで、こっちゃんが緑の袴を着てるの?」と思ってしまうほど、実感がなく…

でもやっぱり大好きなこっちゃんの千秋楽は、サヨナラショーから挨拶まで含めて本当に感動的で渾身の舞台で、しっかりと心にきざまれています。

もちろん、こっちゃんの歌やダンス、表現全てに感動したのもありますが、それと同時に、ここに至るまでの歩みを思い出していると、本当にもう何度も涙が込み上げる瞬間がありました。

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目次

礼真琴さんの壮大な「サヨナラショー」3部作

ここまできて、ようやく、礼真琴さんと舞空瞳さんの「ことなこトップコンビ」のゴールが、このような形だったことに深く納得するような、それでも寂しさが入り混じるような、とても複雑で…でも清々しさも感じられたこっちゃんのサヨナラショー。

そして、もうひとつはっきりと心に残ったことがあります。

それは…

礼真琴さんの壮大なサヨナラショーは「3部作」だったんだ、ということ…。

約30分のサヨナラショーの「枠」では、おさまりきれない軌跡。
舞空瞳サヨナラショー、「ANTHEM」、そして礼真琴サヨナラショー…

この3つの構成で、「完全版」礼真琴さんトップスター時代のサヨナラショーだったんじゃないかと…

舞空瞳さんのサヨナラショーセトリを振り返る

振り返れば、1部目ともとれる舞空瞳さんのサヨナラショー、セトリはこっちゃんとなこちゃんのデュエットで彩られ、そしてこっちゃんはどこまでも「王子様」でなこちゃんは「プリンセス」でした(;_;)

お2人だったからこそ、トップコンビだからこそ描き出せた、ときめきが溢れる素敵な世界観を存分に魅せてくれた15分。

  • ロミオとジュリエット(2021年)いつか
  • 「Ray -星の光線-」(2020年):swinging on a star
  • 王家に捧ぐ歌(2022年):アフリカは凄くて素敵
  • 『Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!』(2022年):Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!
  • 『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』(2022年):ミッド・ナイトガールフレンド
  • 『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』(2022年~2023年):運命に結ばれて
  • 『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』(2022年):The Next Generation!(Ending)

「たった一人の王子様」で大階段から、この上なく王子さまなこっちゃんが現れて、この上なくプリンセスだったなこちゃんが満面の笑みで迎える…いつまでもいつまでも心に残る、夢のようなシーンでした。

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武道館コンサート「ANTHEM」の振り返りシーン『Keep Going』

2部目とも取れるのは、礼真琴武道館コンサート「ANTHEM」
JPOPだけでなく、きちんとこっちゃんの「タカラジェンヌ」としての軌跡が刻まれていましたね。

特に、こっちゃんのお役振り返りメドレー(Keep Going)では、トップスターになってからのお役にフォーカスした主題歌を「礼真琴のお役のお衣装を着た下級生」と歌うという涙ものの構成。

ヴィオレトピアの「孤独」で幕を下ろすこの構成は、こっちゃんが竹田先生と考案したものだとわかり、余計に感動しました…

そして、星組ファンの誰もが願ったであろう「星を継ぐ者」がついに…!

こっちゃんに歌ってほしいと願っていた「星を継ぐ者」をあんなにも美しく壮大に、あの大きなステージで歌ってくれて…これ以上ないくらいのサヨナラショーにも思えました。

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礼真琴サヨナラショーでの秀逸な構成

3部目は、昨日の千秋楽で披露してくれた礼真琴さん自身のサヨナラショー。
記者会見でも話してくれていたように「宝塚大劇場でさせていただく最後のショーということで、大劇場公演をメインに考え、それでもどうしても歌わせていただきたいものも取り入れました。」とコンセプトがとても明確。

【礼真琴サヨナラショー セトリ】

  • 道を開けろ、僕が通る(ロックオペラ モーツァルト)
  • 革命の兄弟(1789)
  • 世界に求む(王家に捧ぐ歌)
  • Ray(Ray -星の光線-)
  • PARADISO(モアー・ダンディズム!)
  • 夜明け色に咲いた花(ディミトリ)
  • LOVE DETECTIVE(めぐり会いは再び)
  • あの日の翼を探して(ジャガービート)
  • 覚悟(柳生忍法帖)
  • 追憶の劇場(VIOLETOPIA)
  • 終わり方/How it ends(BIGFISH)
  • 悲しみの報い(1789)
  • エッタラジェンダ(RRR×TAKA”R”AZUKA)

もう、何と秀逸な構成なのでしょう…!「男役の矜持」を遺憾なく発揮!!

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こっちゃんの始まりの曲、ロックオペラモーツァルトから始まり、充実感だけでなく辛さも残る「1789」にもきちんと向き合い、次期トップスターの暁千星さん、そして花組へ組替えする極美慎さんと肩を組み、「革命の兄弟」を笑顔で歌う…!

もう泣かせる!今しかできない、最後の「革命の兄弟」お役だけじゃなく、そのまま3人の絆を重ねてしまうような選曲です。


Ray(『Ray -星の光線-』)は、極美くんにまるまる託して、銀橋まで渡って…!泣けます(;_;)

こっちゃんがトップスターとして幕開けに歌った歌を、極美くんが堂々と娘役さんを従えて歌う時が来るなんて!


PARADISO(『モアー・ダンディズム!』より)こっちゃんがずっと憧れていた男役像にきっと重なっているであろう一場面。ザ・宝塚な濃い男役のこっちゃんを魅せてもらえて感無量。

舞空瞳タイムも、泣けた…(;_;)

LOVE DETECTIVE(『めぐり会いは再び』)でなこちゃんを想って苦悩して
あの日の翼を探して(『ジャガービート』)でなこちゃんを追い求めて
覚悟(『柳生忍法帖』)からのあの台詞…

この3曲…今はもうそばに居ない大切な相手役、舞空瞳さんを想って歌っているようで…

「もう一人、俺だけが弔ってやれる女がいる」この台詞まで!!!
「俺だけが」もう、もう、そうですよね…!

なこちゃん、大丈夫かな?キュンキュンが過ぎて大丈夫かなって思う位に「舞空瞳タイム」でした(;_;)
ことなこファンにはもう、たまらない流れ…

からの
追憶の劇場(『VIOLETOPIA』)ありちゃんソロ もよかったですよね。

堂々たる次期トップスターの風格。それをこっちゃんのサヨナラショーの中に含められているのも愛だなぁと…

奇跡のようだった「終わり方/How it ends(『BIGFISH』)

そして、このサヨナラショーで私が最も涙したのは、この曲でした。
終わり方/How it ends(『BIGFISH』)


一瞬で、あの初夏の日を想い出した…

こっちゃんのエドワード、老年のエドワードが仲間や家族に囲まれて最後に歌う曲です。

壮大なバラードではありますが、そこに描かれているのは日々の中に宿る幸せと感謝。

俺の人生は完璧じゃない
 ちっぽけなこと分かっていた
 だから少しでも大きく俺を
 語り継いでくれたらうれしい
 息子がいる 妻がいる
 そしてもうすぐ道は途切れる
 

息子がいる~からのこっちゃんの歌の抑揚が、もう完全にあの時のエドワードだった(;_;)

年を重ねた男性の話し方、歌い方、それが本当に自然で人間味に溢れていて魅力的で…

それを少し「礼真琴」に寄せて歌っているこっちゃんの歌声は珠玉でした(;_;)
このサヨナラショーで披露してくれたこと、それ自体が奇跡だし歴史的な瞬間だったとさえ思います。

版権の厳しさは、重々承知のうえでどうかどうか、差し替えられずに円盤に残してほしい。

サヨナラショーのラストは笑顔で…!

悲しみの報い(『1789』)では、それぞれ星組生たちとしっかりと歌の中でお別れをしていくこっちゃん(/_;)グッときますよね、もう言葉がでない…


でも、やっぱりこっちゃんらしかったのはラストの選曲です!
エッタラジェンダ(『RRR×TAKA”R”AZUKA』)あのみんなでとにかく楽しい!ってなるこの曲で客席降りまでしてくれて…

お芝居レビューそしてサヨナラショーをして、そのラストに客席降りで駆け巡って。どこまであなたは「お客様を楽しませる」精神が豊かなのでしょう…!(/_;)

あの頃の「こっちゃん」に伝えたい

メモリアルブックを読んでいたら、ふとこんなこっちゃんの言葉を見つけました。

2011年、宝塚GRAPHで語ってくれたこと…「泣いていた人が、笑顔で帰れるような、勇気と希望を与えられる舞台を創りたい」この言葉を読んだとたん、私涙が溢れてきました(;_;)


本当に、私がいつも思っていたこと、こっちゃん自身が今体現してくれていること…

研3だったこっちゃんは、この頃から心に強く想って舞台に立ってくれていたんだなぁと…

宝塚歌劇を好きになって20数年、今ほど「もうこんな人は、出てこないかもしれない」と思ったことはありません。


舞台技術、表現力、それだけでなく、内から溢れ出るパッションとそれを行動に移す実行力、そして人への惜しみない温かさや想いやり…その人柄もひっくるめて、全てが私の中で「唯一無二」だと感じています。

あまりにも褒めすぎると、こっちゃんはきっと嫌がるだろうけれど…
今だけは、言わせてほしい。

宝塚歌劇の世界で、貴方に出逢えて本当によかったと…
そして、たくさんの苦難もあったと思うけれど、数えきれないほどの人たちが、貴方の舞台姿、そしてそれに向かう一人の人としての姿に胸を打たれていると…

「泣いていた人が、笑顔で帰れるような、勇気と希望を与えられる舞台を創りたい」

そう、可愛らしい笑顔で語っていたあの頃のこっちゃんに…
「そんな舞台をあなたは、仲間たちと創って、頼もしい仲間たちに囲まれて幸せに卒業していくよ」と伝えたい気持ちです(*^-^*)

素晴らしい千秋楽を、本当に有難うございます。
しばし休んで英気を養い、また元気に東京の地で「男役」を存分に楽しんでくれますように…!

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宝塚ファン歴20数年、福岡在住、このブログを運営しているnaomiです。

このブログは、アメブロで2011年に開設した「TAKARA座」を前身として、大好きな宝塚のこと、これまで観劇した作品について語っています。

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