きりやんこと霧矢大夢さんの退団公演となったショー、『Misty Station』
幕開けは、想像していたものと違い、アコースティックギターのような音色で奏でられる、優しい旋律。
ゆったりとした雰囲気の中、突如緞帳に映し出されるまるで銀河鉄道のような映像!きりやんを彷彿とさせるアニメの青年が顔を上げようとした時…きりやんが登場!
手には古い地図そしてスーツケース。良く似合うトレンチコート風のパリッとしたコートに帽子。
流れるのは、名曲「My Treasure My Adventure」
歌詞を噛みしめるように歌うきりやん。
でも、しんみり…ではなく、きりやんらしい明るい笑顔で、でも心を込めて歌う姿、そしていちいちかっこ良い仕草にもう冒頭からじんわり涙が浮かんでしまいました(/_;)
その後は、お馴染み、あの印象的なチェックの衣装!
いやーこのプロローグ、かなり斬新ですね!というか全体を通してこのショーは斬新でした。
もう誰も止められない!斉藤ワールド全開( *´艸`)
トップ退団に際しての宝塚のショー、というよりも「斉藤吉正先生がきりやん(そして退団者全て)に捧げる熱い思いを詰め込んだ渾身のショー」そう言った方がふさわしい気がします。
きりやん、そして退団者に対する斉藤先生の愛。このショーの印象はこれでした。トップコンビが退団するショーですが、ふたりを組ませてのシーンよりも単独で見せ場をたくさん作りそれぞれの持ち味をしっかり表現したい!というのがとても伝わってきました。そういう意味でも斬新(*‘∀‘)
楽曲もかなり斬新なチョイス!当時これほど「宝塚らしいオーソドックスな曲調のものがほとんどセレクトされていない」ショーも珍しいのでは?
アップテンポで現代的な曲調のものが多く、ノリが良く、歌詞がたくさん詰め込まれていてやや早口で歌わなければいけないような曲が多かったように思います。それ故、残念ながらショーとして全体を見た時、私が感じたのは歌詞がしっかりと伝わってきたのは、きりやんただひとり。どんなにアップテンポであっても、歌詞が多くても決して走らず、自分のものにして情感を込めて歌えていると感じられたのはきりやんだけでした。
本当にさすがとしか言いようがありません。
(他の皆さんが良くないという意味ではありません、皆さん全力で歌われていました…があまりにアップテンポだった故だと思います。)思い返せば、きりやんは東京宝塚劇場の杮落とし公演の第一声、「ソロ」で見事に歌い上げた大役を果たした方でしたね。歌声の素晴らしさ、ダンスの素晴らしさ、そして演技の素晴らしさ。全てが揃った凄いスターだと今でも思います。
個人的には、『Misty Station』の中でも、オーソドックスな宝塚らしい曲での歌声、そしてダンスももっと盛り込んで、現代的なシーンと緩急つけても良かったのでは…と思ったり。でも斉藤先生の愛はとても感じたショーでしたので、これからは、こういう退団ショーがもあっても良いのかもしれないなと、思いました。
全体を通してドラマティックなストーリー性があり、きりやんの「宝塚人生とリンク」させているようなシーンにはじわっと涙しました(/_;)
そしてトップ娘役蒼乃 夕妃さんの「ザ・男前な娘役トップ」らしい、勇ましいシーンもふんだんに盛り込まれており、それぞれの持ち味を大切にされたショーでしたね。
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スカイステージは、ずっとスカパーで視聴しています(*’▽’)
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