久々に、こんなにも観た後、何日も心の中に残り続ける、ダイジェスト映像だけでも涙が込み上げるような映画作品に出会いました。
映画「国宝」
既にご覧になった方々の感想が続々とSNS上やネット上に溢れて、1つの作品に対しての解釈やさまざまな想いを知るよい機会になっています。
この作品は、実際の歌舞伎界とパラレルワールドのように存在する「フィクション」が多く存在します。
私はその「フィクション部分」もふまえて、この映画が描きたいもの・伝えたいことが明確で、あえて歌舞伎役者を主主要キャストに起用せず「俳優」が演じることの意味を感じました。
ですが、歌舞伎という世界に映画で初めて触れた方は特に、「フィクション」かどうかよりも「実際に歌舞伎の舞台を観てみたい」と強い想いの方が先行されるのではないかな、と感じています。
観劇への想いが生まれた時、“何を観るか”の壁
そんな時に、受け皿がなかったら…
どんな作品でもいいから、歌舞伎はいろいろありますよ、ご自由にどうぞ!と言われても、さて何から観たらいいのかな…となってしまわないでしょうか。もし私が歌舞伎を全く体感したことがなかったとしたら、きっとなるな、と思ったのです。
歌舞伎を題材にした映画から入って、歌舞伎を初めて観たいと思う。こんな素敵な機会、なかなかありませんね。
さて、なにを観るのがいいのでしょう。
これから、歌舞伎に興味を持ち続けるか、それとも映画素晴らしかったね、で終わってしまうか…
それは、「受け皿次第」かもしれません。
映画『国宝』が描いた“人間”とその本質
国宝は、歌舞伎界を応援する意味だけで作られた映画ではないことは、実際に拝見して感じました。
少なからず、伝統芸能である日本の文化「歌舞伎」の未来への継承を願って生まれた作品でもあるかもしれません。
ですが、それが本題ではないのですよね。
歌舞伎、芸道を通してはおりますが、「人を描く」「業を描く」「命を描く」――
「人間」が深くえぐられ、清濁が混在する様が怒涛のように押し寄せて、観た一人ひとりに圧倒的な力で「生き方を問う」そんな根底のメッセージ性を、少なくとも私は受け取りました。
だからこそ、厳しい稽古の先の美しさや、犠牲にしてきたもの上に成り立つ喝采…
そこがフォーカスされがちだけれど、ただそれだけではない奥深さと感動があったのだと感じています。
“受け皿”としての歌舞伎――古典の力
そんな想いを映画から受け取った後、受け皿となる「歌舞伎」は…
やはり、どこまでもオーソドックスを求めたい。
伝統的な、現代性で奇をてらわない、ドストライクな「古典」がやっぱり意外に観たいと思う方が多いのではないかなと…
少し現代的で軽やかな作品も素敵ですが、やっぱり、劇中に登場した作品たちは名作中の名作ばかり。
- 「関の扉」
- 「藤娘」
- 「連獅子」
- 「二人道成寺」
- 「曽根崎心中」
- 「鷺娘」
古典に分類される、「歌舞伎を観たーーーーーー!!!!!」と唸りたくなるような作品ばかり。
また近いうちに、本拠地はもちろん全国各地の劇場で公演されるといいですね。
『悪魔城のドラキュラ』が呼んだ、新しい観客層
全く話は変わりまして、花組公演の悪魔城のドラキュラ。
この作品は、想像を遥かにこえて世界中原作のゲームファンの方から注目を集める作品になっているよう。
オーソドックスだからこそ響く、“ザ・宝塚”
で、ここでRomantic Revue『愛, Love Revue!』というドストライク!な『ザ・宝塚』を持ってきていたからこそ、ぐっと新規観客の方々を魅了したのかもしれません。
宝塚をあまりご存じなかった方でも「こういう世界観なんだろうな」と想像されていたであろう、超絶オーソドックスな岡田先生のロマンティックレビュー。
この組み合わせが、予想以上に良かったんじゃないかなと思っています。
それにしても、ゲームファンの方が観たい!と思った時に、チケットが取れる状態だった…それが素敵。
でも、これ…
宝塚歌劇団的に、狙い通りだったのかも…と思うと、戦略的だったとも言えそうですね。
“エリザベート”が持つ古典としての底力
この間も、ドラキュラの受け皿は、やっぱりいきつくところ「エリザベート」?と書かせてもらいましたが…

それも同様に、やっぱりどれだけ再演されても、飽きられてしまう可能性があっても、それでもやっぱりエリザが始まったら観たい。
それくらいとてつもないパワーがある作品。
いまや宝塚歌劇の至宝であるといっても過言ではないこの作品も、宝塚にとってはもう「古典」「伝統」の域ではないかなと感じています。
ムーブメントを風のように去らせないための「受け皿」
受け皿がなければ、せっかくのこの渦巻くようなムーブメントも、風のように去ってしまいそう…
素晴らしい「古典」が改めて、現代の役者たちによって蘇ることで、新たな世代にも伝統が引き継がれていくのかなと感じています。
映画「国宝」を観て、何だか改めて「古典のよさ」「伝統的な型のある作品の普遍性」の底知れぬ魅力に圧倒されました…。
宝塚歌劇でも、新たな挑戦をする組があったら、オーソドックスを担当する組もあって…5組あるからこそできる、そんな強みを生かして未来につなげてほしいなぁと心から感じています。
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