私が初めてファンになった「真琴つばさ」さんの作品、『黒い瞳』。今回の再演には特別な思いがありました。
私の中で『黒い瞳』はもう、「真琴つばささん(ニコライ)×紫吹淳さん(プガチョフ)」のコンビで完璧だったから…
でもあれから約20年。そんなに前の作品だとは思えないけれど時が流れていたのですね。
高いハードルを持ってはいましたが、今の新しい『黒い瞳』に出合えるんだと期待に胸膨らませていました!
観劇日。千秋楽直前の土曜日。もちろん満員御礼!補助席が出るほどでした。ホームである博多座は、いつも以上に熱気を帯びて他の公演の時以上の活気!
それでは、真風さんの感想書きたいと思います(*^^*)

ニコライ(真風涼帆さん)
第一声から、まさに「お坊ちゃま」。
ハンサムだけれど、少し頼りなさも感じる可愛らしい少尉の真風ニコライ。寿組長サヴェーリィチとの掛け合いも絶妙でテンポよく、思わず微笑んでしまいます。訓練はしているけれど、お坊ちゃまだけに戦場の経験は浅い、そして戦いたくない、そんなあえての少しゆったりとした剣さばきも雰囲気が出ていました。
軍服の着こなし、余裕を感じる気品ある立ち居振る舞い。美しく、隙がない。とても落ち着いて舞台全体を引っ張ってる…本当に立派なトップになられたんだな(#^^#)と感じつつ…(ロミジュリ初演以来の、真風さん生観劇ですから!)シャープな舞台姿のイメージが強かったのですが、ニコライは素に近い真風さんの「柔らかさや優しさ」がお役の随所に垣間見られました。
ニコライ(真風涼帆さん)×プガチョフ(愛月ひかるさん)
愛月さんプガチョフ(一目惚れの愛月プガチョフ様のことは別記事で、熱く語らせてもらいました!)との出会いもそう。心の清らかなニコライは、「心の目」で相手を見て、当初は浮浪者のようだったプガチョフを信用し道案内を頼み、大切な兎の外套を惜しげもなく差し出すんですよね。プガチョフにお礼をいう時、身分に関係なく素直に、温かみのある声で「嬉しかった」と語りかけるところがとっても印象的でした。
後に、プガチョフがコサックの首領として皇帝を名乗り再会した時、相容れない立場でありながら男同士の友情が芽生えていくところ、プガチョフの戦況が危うくなってきて正直に誠実にプガチョフを説得するところも、真風さんの人柄が滲み出るような素敵なニコライでした。
ニコライ (真風涼帆さん) ×マーシャ(星風まどかさん)
愛する人、星風さんマーシャに出会い男としても人としても成長していくニコライ。「すれ違っただけで一瞬で恋に落ちるなんて!?」なんて野暮なことは感じさせないお芝居。ふたりの出会いが特別なものだったと感じさせる、ニコライのうっとりとした表情、真風さんの目線や表情は恋心に説得力がありました。
任地では、良い仲間もいれば相容れない人間もいる。愛する人を信じ、桜木さんシヴァ―ブリンと決闘。卑怯な手を使われて負傷するニコライですが、眠っている間マーシャの夢を見ていたと、看病するマーシャに告げるんですよね。本当に王子様!負傷して、心や身体が傷ついても愛する人のことをただただ信じて。マーシャをかばって窮地に立っても愛する人を守り通す!ストーリーが進むにつれ、心の成長と、信念の強さを感じさせました。
何もかも終わって、ひとりになったマーシャを迎えに行くニコライ。たくさんの犠牲のうえではあるけれど、コサックの娘と貴族が結ばれるというラストが、ただただ好きな者同士が結ばれたというだけでなく本当に意味深いことだったんだと感じさせてくれました。
ふたりを取り巻く人々、命果てた人々が雪の精のようにそっと寄り添いながら踊る…そのなかにいるニコライの純白の軍服姿が夢のように美しかった。
悲しいような、ハッピーエンドのような何とも言えない、印象的な結末に心揺さぶられました。
真風さん、派手ではないけれど心の機微が感じられる清らかな王子様、こんなお役も本当に似合いますね。
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