柚希礼音時代の星組から、ずっと観てきた紅ゆずるさん。
その紅さんの退団特集が掲載された歌劇がどうしても読みたくなって、バックナンバーを取り寄せました。
退団に際し、演出家の先生や縁のある生徒さんたちが言葉を寄せるコーナーがとても好きで、どなたの時でも熟読してしまいます。…で、毎回泣く(;_;)
2019年10月号の歌劇。紅ゆずるさんに向けて数多くの演出家の先生、振付の先生や各組の生徒さんなどが愛のある言葉を寄せていらっしゃいました。
掲載されていた演出家の先生は、この方たちでした。
- 中村暁先生
- 谷正純先生
- 藤井大介先生
- 植田景子先生
- 齋藤吉正先生
- 小柳奈穂子先生
- 生田大和先生
演出家の先生たちの言葉を読んでいると、それぞれに紅さんとの思い出、想いがあることを感じてエピソードに改めて感動して、またその作品が観たくなったなぁ。
皆さん、それぞれの視点から紅さんの下級生から今までのことを書かれていましたが、そのどれにも共通している「紅ゆずる像」があって、あぁやっぱりそうだったのかぁと思った。先生方の言葉のなかに、愛が溢れていました。誌面の内容を詳細に書くことはできませんが、私が読んで印象に残ったのは、こんなことでした。
- 劣等生の星、心優しき劣等生
- 夢と現実のギャップを埋めるための並大抵ではない努力、でも笑顔に隠してそれをおくびにも出さない
- 裏表がなく、人間的な人
- 人一倍不器用、人と同じことができるまで何倍もの努力をしてきた人
- いつも人のために行動していた人
- 人には見せない地道な努力、どんな日でもどんな場所でも「歩いていた」
- トリック・スターのイメージがある稀有なトップスターだった
- 紅ゆずるは「誰よりも宝塚が好き」
こう並べてみると、トップスターへの言葉とは思えない程、「苦労」「苦難」「努力」を印象付けます。でもそれ以上に、ポジティブな言葉もたくさん並んでいました。
実は、誰よりも繊細で純粋、真面目。
面白くサービス精神旺盛、人懐っこい、優しい…。
紅さんの最強「紅子キャラ」の印象が強くて、ついついあっけらかんとしたコメディの印象に引っ張られがちだけれど、真の部分ではとても繊細で傷つきやすいひとなのではないかな…と読んでいて思いました。
「宝塚が好き」という気持ちが誰よりも強く、周りの人たちへの愛情が深い。
だからこそ、トップスターとなってからもさまざまな苦難があったかと思いますが、乗り越えてこられたのではないかな、と思います。
笑顔の裏にある、苦労や涙や辛さ…。きっと多くのタカラジェンヌさんと同様に、いやそれ以上にいっぱいあったんだろうな。でも、卒業していくときに、全てが報われたような清々しい笑顔と、トップスター退団公演としてはめずらしく思いっきり笑わせてくれて、でも泣かせてくれての最高に楽しい舞台を見せてくれたことが嬉しかったです。
ある先生は、紅さんのことを「一番怒鳴って、一番笑って仕事した」と書かれていました。褒めて育てるのではなく、怒鳴って育てられた…。でもそこには愛があって、紅さんにも愛があって、だからこそ成立していた世界だったのでしょう。
舞台に立つということは、本当に茨の道で、どんなにできる人でも、技術的に難しい人でもそれぞれに辛さを乗り越えてあの舞台姿をみせてくれているのだなぁと、感じます。
この歌劇に掲載されていた先生方は皆さん、「紅ゆずる」というトップスターを愛し、「本当によく頑張ったね!!」と温かい気持ちで送り出されていたのを知り、心が温かくなりました。
これからも、トップスターと演出家が良い関係であること、そして「このタッグだからこその名作!!」と唸りたくなるような作品が生まれることを願います。
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コメント
コメント一覧 (2件)
紅さん、好かれてたみたいぬあなたは、関東のかたですか?来年の4月大阪の、新歌舞伎座に、ブラバンの、ミュージカルで、紅さんヵ帰坂します。浅野ゆうこと、共演します。たつた、三日間しか、ないですわ。関東だったら、もっと日数長いやろね
紅さんが退団後もご活躍されていること、素晴らしいですね。