研7と言うと、新人公演の最上級生となる学年。この研7(入団7年目)というのは、宝塚スターとして階段をのぼるなかで大きな節目となるタイミングなのではないかな、と思います。
2019年に愛月ひかるさんのファンになって、過去の作品を辿っていた時にスカイステージの映像で観たのがこの作品。
私は、スカイステージをスカパーで視聴しているのですが、サンクチュアリはちょくちょく放映されていますね(*^^*)
作・演出は田渕大輔先生、2014年に上演された『SANCTUARY(サンクチュアリ』です。
宙組で育ち、星組でさらに花開いた愛月ひかるさんが、研7で迎えた初主演作品でした。
愛月ひかる研7、バウホール初主演作品
当時、大躍進中の若手スターであった愛月ひかるさん。この作品は、当時愛月さんが研7で挑んだ小劇場、バウホール初主演公演でした。艶やかな黒髪と男役らしい逞しさを感じる体格、お衣装の美しい着こなし…、黒い衣装を身に纏っていてもまぎれもなく「王子様」でした(*^^*)
相手役を務めるヒロインは、当時からとてつもない美貌で知られていた伶美うららさん!!もうこの並びが若手スター同士と思えないほど重厚感に溢れていて美しすぎる!デコルテを強調したドレスを着せたら、右に出る者はいない!というくらい当時からエレガントなお衣装がお似合いでした。
この作品はもう何というか、作品全体にキャスト全員に「役者魂!」が溢れていて度肝抜かれた…。今思い出しても、本当にドラマティックな作品です。
明るくないのに、後味の悪さがない名作
『サンクチュアリ』は夢のような王子様が出てくるお話ではないし、結構ストーリーも辛くなる感じで今思えば研7の若手スターが演じるにはかなり大変だったと思います。
若手スターが演じるにはテーマも重たく、決して明るい作品ではない。
楽しく、軽やかに楽しめる作品でもないと思います。
でも、しっかりとしたストーリー展開、力量のある役者が揃い、何より愛月ひかる×伶美うららという絶世の美男美女が揃った作品。
宝塚には、これが大切!!と思います。考えさせられる、余韻がある…というのはウェルカムなんですが、「後味悪いよね…」という展開だと、救われないままに劇場を後にしなくてはいけなくなる。それは宝塚には求めてないかな、と思うのです。
重たいテーマの作品はあまり好みではない私も、サンクチュアリは宝塚ならではの異世界にトリップできて、不思議と観た後に後味の悪さを感じることなく宝塚の美学をしっかりと刻み込んでくれる名作だと感じました。
これは、田渕先生の作品の魅力でもあるし、研7にもかかわらずこの世界観に押し潰されずに立派に演じ抜いた愛月さんの力量でもあると思います。
新人公演の最上級生の学年でこういう作品が巡ってきた愛月さんは、まさに研7の奇跡。
幸運だったんじゃないのかなぁ。
星組『ザ・ジェントル・ライアー』宙組『パガド』も田渕先生の作品!
昨日の記事でも書いた、瀬央ゆりあさん主演星組『ザ・ジェントル・ライアー』、こちらも田渕先生の作品なんですよね(*’▽’)2014年からこんなに世界観のある作品を創ることができる先生、ジェントルライアーのようなおしゃれなコメディもできるなんて、幅広い見聞と積み重ねてきた知識と才能を感じます。
田渕先生の次回の大劇場公演は、宙組の最新作『パガド』。
ポスター画像やお衣装の雰囲気、やっぱり田渕先生の作品はどこかアンティークのようなクラシカルな雰囲気が漂い、独特の世界観があります。
宝塚の魅力である華やかさや光だけではなく、どこか影や「毒」のような要素をスパイスにするのが持ち味なのでしょうね。
芹香斗亜さん演じるジョゼフ・バルサモは、不思議な力で貴族たちの病を癒す「カリオストロ伯爵」、相手役のヒロイン春乃さくらさんはマリー・アントワネットとロレンツァという令嬢の2役を演じられるそう。
ポスター画像を観るに、テーマは全く違いますが何となく『サンクチュアリ』のような世界観も感じます。
人物相関図も出ましたね(*^^*)
1789に続き、またしてもアントワネットとルイ16世が登場!!
ストーリー解説だけではまだどんなお話かイメージができませんが、芹香さんと春乃さんのお披露目公演ということもあるので、ラストは明るい気持ちになれる作品だといいなぁと期待が膨らみます…!
「読んだよ!」のクリック↓↓していただけたら嬉しいです!
伶美うららさんとのフォトが大人の雰囲気漂いすぎて素敵だった永久保存版級のフォトブック…(*^^*)
コメント