BS4Kはすごい!星組「ディミトリ」に陶酔した夜&BSプレミアムでも放映希望!!

BS4K 宝塚スペシャルシート 星組公演「ディミトリ」「ジャガービート」が放映!!

わが家のBlu-rayレコーダーは4Kに対応しておらず、これはオンタイムで観るしかない!!ジャガービートの時間帯はもう眠すぎるので(以前、BSプレミアムで放映されたものは録画してあるし)、せめて「ディミトリ」だけでもっ…!と眠い目をこすりあれこれと用事を済ませて、BS4Kにチャンネルを合わせました(*’▽’)

まともに4Kを観たのは初めてでしたが(これまで意識して4Kにチャンネルを合わせたことがなかった…)

観てよかった…(;_;)

「ディミトリ~曙光に散る、紫の花~」という作品自体の素晴らしさ、礼真琴さん、舞空瞳さんトップコンビの信頼関係とお芝居がリンクする場面も多くて、だからこそ中盤からラストは物凄く切なくてやっぱり泣けました…。作品やキャスト別の感想は以前に書いたので…今回は、ちょっと別視点から感じたことを書きたいと思います(*^^*)

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美映像でより感じた「リラ花とリラの精」の重要性

冒頭に物乞いの美稀千種さん、リラの精の小桜ほのかさん、瑠璃花夏さん、詩ちづるさん、そしてリラの花が登場するシーン。この時点でもう、映像と歌声の美しさに見入ってしまいました。

暗い舞台上がまるでラベンダー色の衣をまとっているように、幻想的な雰囲気が本当に美しい…。

改めて、リラの精たちの澄んだ少し物悲しいような歌声が一気に世界に惹きこんでくれた。この冒頭のシーンがなければ、その後の物語がすっと入ってこなかっただろうし、気持ちがグッと入る感じにならなかったんじゃないかな。

そう思うくらい、4Kで再度この作品に触れた今回は「リラの花」「リラの精」の存在の重要性を感じたし、本当にその美しさや幻想的な雰囲気を堪能できました。

小桜ほのかさん、瑠璃花夏さん、詩ちづるさんがいずれも澄んだ歌声であることは共通なのですが、その声色がそれぞれ全く違っていて、それぞれとてもいい。3人の声が合わさることでしか生まれない神秘的な響きがあって…星組の歌のチカラがぐぐぐーーーーっと上がっていることをここでも感じました。

お衣装の装飾の繊細さと美しさ

お衣装の独創性や美しさは、ディミトリを初めて映像で観た時も感じましたが、やはり4Kで観ると一つひとつのビジューの輝きや装飾の繊細さに目を奪われます。

特に好きなのは、礼真琴さんが纏うディミトリの紫のお衣装!こっちゃんにとても似合っているし、より大人っぽく大きく見えて素敵。

ルスダンのブルーのドレスも、これでもかっ!というくらい装飾がほどこされていて、画面を通してビジューの輝きまでもがこちらを圧倒してきました。

女王の風格を表す豪華なお衣装に着られていない、きちんと着こなせている舞空瞳さんも本当に素敵!でも、少女のような可憐さから女王の威厳までを短い時間に演じ分けるルスダンというお役は、この時のなこちゃんにとってはきっと試練だったんだろうなぁ。

ラストシーンのいい意味での「年齢を重ねた」大人のお芝居は、なこちゃんが大きく階段を登ったことを感じさせる素晴らしいものでした。この気高さや芯の強さが、時を経て今、1789のオランプにも生かされているんじゃないかなぁ(*’▽’)

透けるように美しい肌の白さ、リアリティのある髭

こっちゃんやなこちゃんをはじめ、出演者の透けるように美しい肌の白さなどを、まるで肉眼やオペラグラス越しのように観ることができるのも4Kならではの魅力かもしれません。

それに、メイク。目元の何層にも重なったアイシャドウの色合いや陰影までもくっきり…!とくにそのメイクに目を見張ったのは瀬央ゆりあさん演じるジャラルッディーンのアイメイクです。

せおっちが持つ透けるような白い肌は封印されて覇王感のある力強い褐色の肌へ…、そして目元は何層にもアイシャドウが重ねられているようで、より彫が深く見えました。

さらに髭も1本1本がリアリティのあるもの…!せおっち、髭が生えた?ってくらいリアル!まるでアートのように美しく整えられた美しくも自然な髭は、せおっちの男役の美学を感じさせました。

愛月ひかるさんも髭がとても似合う男役さんだったのですが、その繊細な髭のメイクに通づるものがあったな(*^^*)

「ディミトリ~曙光に散る、紫の花~」がもたらす「違和感」と「感動」

『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』─並木陽作「斜陽の国のルスダン」より─

原作本もとてもいい…(;_;)


斜陽の国のルスダン (星海社FICTIONS) [ 並木 陽 ]

この作品は本当に世界観も素晴らしいし、ジョージアという国を舞台にしたという意味でもお衣装、ダンス、音楽ともに新しい。星組の力が結集し、それぞれが役を通して新たな魅力を発揮したという意味でも名作だと思います。

ただ、今回改めてこの作品をじっくり観て完璧にも思えるこの作品のなかでどうしても「違和感」として心に残ったのは、「ルスダンの決断」です。

なこちゃん演じるルスダンは、本当に素晴らしかったしなこちゃんだからこそ、政に全くかかわっていなかった無垢な少女から真の女王として歩みだすまでをリアルに演じられたと、なこちゃんのお芝居心は本当に素晴らしかった。

ただ、ストーリーとしてあれほど互いを信頼し、これまでも「裏切り」に準じるような行為は微塵もなかったディミトリにあれほどあっさりと失望し、牢獄に送ってしまうものか…。という違和感。

それほどまでに、女王として見える、見えない圧迫感に苦しんでいたのかな…。王配であるディミトリに対する不信感を臣下などからぶつけられていて、それを一身に受けてルスダン一人が否定し続けていて、心が疲れてしまったのか…。

そのようななか、あのような言動を見てしまったから即座に心が壊れたということなのかもしれない…。ルスダンの歌の歌詞を思えば、そういうことなのかもしれないなと想像しています。

ただ、あまりにも悲しすぎた。もっとディミトリの話を聞いてあげて欲しかった。極美慎さん演じるミヘイルに哀しさをぶつける前に…。

改めて美映像でその世界観に陶酔しながら観ていると、ルスダンのあの決断に対しての哀しさとディミトリの辿る運命の切なさをひしひしと感じたんですよね。そんな感情が渦巻きながら怒涛のようにストーリーが流れていき、ラストはやっぱり感動となって押し寄せてきた。

「ディミトリが戻ったら、今度こそ議会は王配の出席を認めてくれますか…」

「帰ってきたのね!あなた、そこにいるのね!」

このなこちゃん演じるルスダンの台詞に、ぶわっと堪えていた涙が溢れ出ました。

美しいリラの花に包まれたふたり…。まるでそこに舞台があるような美しい映像。それがより感情を揺さぶりました。やっぱり美映像で観るディミトリは本当に素敵だった。

違和感や哀しさも含めてこの限られた上演時間のなかでここまでの壮大な世界観が創り上げられていること、やっぱり感動しました。

ぜひとも、BSプレミアムで再放送を…!!!

BS4Kこれは、やはり自宅で宝塚を楽しむ手段としてすごく素晴らしいなと思いました。ただ、やっぱり観ることができる機種を選んでしまうこと、わが家のBlu-rayレコーダーはそう古くもないのですが4K対応ではないため録画はできなかったことを思うと(今のBlu-rayって4K対応が主流なのかな?)、やっぱりこれまで通り「BSプレミアム」でも放映して欲しいです…!(/_;)

NHKの宝塚放映は歴史が長いですよね。私も宝塚を初めて知った20年以上前、何気なくテレビで目にしてどんどんその世界に惹きこまれていったという経緯があります。今だってさまざまな方が宝塚に出会いやすいのは、やっぱりBSプレミアムだと思うんです。

なので、ぜひとも…!またBSプレミアムで『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』を放映していただきたい!!( ;∀;)

今回の4K放送を観て、心からそう思いました!

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宝塚ファン歴20数年、福岡在住、このブログを運営しているnaomiです。

このブログは、アメブロで2011年に開設した「TAKARA座」を前身として、大好きな宝塚のこと、これまで観劇した作品について語っています。

筆者の詳しい自己紹介はこちら→https://takaraza.com/profile

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