花組さんの作品は、あまり観る機会がなかったのですが、2022年7月19日にBSプレミアムで放映されたのをきっかけに、ずっと気になっていたこの作品を観ることができました(*^^*)ありがとう!NHKさん♪
花組公演 「元禄バロックロック」
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まずは、言わせてください!
「元禄バロックロック」ものすごく良い!好きこの世界観(≧▽≦)
こんな世界観の宝塚作品は初めて!!!
私なりに、この作品にどうしてこんなに魅了されたのかを考えてみました。そうすると、いろんな要素によって「好きだな~♡」と思えたことがわかったんです。
先にちょっとだけお伝えしておくと、花組さんについては昔からあまり詳しくなく、特定のスターさんが好き!という状態もないんです。(もちろん、宝塚はひとつ!だから花組さんのスカステ番組などを観てスターさんそれぞれの魅力を感じることも多々ありますが(*^^*))
だから、すごくフラットな状態で観ました。
それでも、この作品は最近観た宝塚作品のなかでも、かなり好きでとても心に残る一作だったんです!
「元禄バロックロック」が好きだったワケ
柚香光さんのキャラクターにすごく合ってた!
素顔の柚香さんはとてもジェントルマンで優しくて温かみ溢れる方ですが、舞台上で似合うのは「俺様」キャラだな~と以前から思っていました。
この作品で演じられたクロノスケは、俺様ってほどじゃないけれど、やっぱりどこかそういう要素を漂わせていて…でも恋に不器用な可愛らしいところと、すごく真面目であったかいところと…が見事に混ざり合い、要は「色気」がすごくあったんですよね。
目線ひとつ、動きひとつとっても、すごく男前でいちいちカッコイイ!それにハスキーな声が合わさって、いつにも増して本当に「男子」感がすごいんです。このクロノスケは。
時を越えるなかで、さまざまな姿やキャラクターとなって登場するのも、すごく面白い演出です。真面目なメガネ男子から、博打で大金を得て我が世を謳歌する少し退廃的な男まで…。柚香さんだからこそ、どの時代でも凄味を帯びた、総じて「カッコいい」クロノスケに仕上がったのだと思います。
もう、男性にしか見えない、この一言に尽きます。
星風まどかさんが娘役として脱皮した!
星風まどかさんの作品は、宙組時代からいくつも観てきました。映像では「アナスタシア」くらいまで、黒い瞳では生観劇も…。ですが、どれも「上手だな、歌、ダンス、お芝居どれも素晴らしいな」の域を出なかったのが正直なところ。
でも、この作品で演じられた「キラ」は、私が観た星風さんの作品のなかで断トツ好きだったし、本当に素敵でした(*”▽”)
彼女にずっと物足りなさを感じていたところ…。それは「大人の魅力」でした。
それが、この作品では見事に回収されて、本当の意味で娘役として脱皮されたんだなぁ(*’▽’)とすごく魅了されました。
まずは、賭場の主として妖しく微笑み、歌うシーン。あの佇まい、歌声、動きすべてに、私がこれまでの星風さんには感じられなかった「溢れる自然な余裕」「艶やかさ」「大人の魅力」「色気」をひしひし感じました。どの時代でもクロノスケを手のひらで転がしながら、哀しそうに笑う星風キラ。彼女の魅力で、物語にどんどん惹きこまれていったし、これまで気になっていた小柄感も全然気にならず、その存在感の大きさで魅せてくれました。
そして何より、柚香さんとのバランスが抜群にいい!柚香さんと組むことで、むしろ、小柄感が生かされている感じ!
等身大でぶつかっていっても、大人過ぎず幼過ぎない柚香さんとの抜群の相性が開花した作品。本当に彼女はキラで柚香さんはクロノスケなんじゃないか…。
芸名が一瞬自分のなかで完全に吹き飛んでしまうほど、役と一体化していて、本当に素晴らしかったです。現時点では、キラが星風さんが演じたなかで一番好き!だし、持ち味が存分に生かされていたと感じました!
脇を固める布陣が盤石!
悪い顔が抜群によかったコウズケノスケ役、水美舞斗さん。豪快に笑い、色気溢れる大人の魅力。そこに寄り添う星空美咲さんも妖艶で良かったですね~。クラノスケ役、永久輝せあさんは堂々たる舞台姿。お芝居の巧さが光り、作品をぐっと格上げしてくれました。そして、作品の鍵を握るタクミノカミ役の聖乃 あすかさん。ひとり、異次元に存在するからこそ幻想的な役作りで美しさが際立っていました。
そして、忘れてはならないのが花組の芝居巧者「音くり寿さん」です!退団が惜しい娘役さん。この作品では、なんとツナヨシ役ですよ!このお役のあの、得体の知れない怖さ、それに反した純真さ…。
今回もやっぱりラストは全部「音くり寿劇場」に持ってかれました!!
ストーリーの展開もですが、ラストシーンに繋がるあのツナヨシを中心とした場面では、彼女だからこそ説得力があったし、舞台上のトップスターさえも食われてしまうほどの存在感は「音くり寿」の真骨頂でした!
登場シーンが少ないのに、あれほど爪痕を残せるなんて、やっぱり音くり寿!卒業してからも、きっと引く手あまたでしょう。作品を選ぶかもしれませんが、だからこそ代替えのきかない、唯一無二の「俳優」になられるのではないでしょうか。
ストーリーが「幻想的」で「ロマンティック」!
忠臣蔵をモチーフにしているとしつつも、全てが幻想的でロマンティック!史実を軸にしながらも、そこはやっぱり宝塚。ときめきがいっぱいな演出は、日本物を敬遠しがちな若い人たちにもすっと届いたのではないでしょうか。私も、やっぱり日本物はちょっと苦手意識があります。観てみるとすごくいい作品もたくさんあるんですが、どうしても華やかさは控えめになってしまうので、少し物足りなさを感じてしまうんです。
でもこの作品は、むしろ「和モダン」さが際立ち、とても観やすく何度でも観返したい作品になりました!
曲がどれも印象に残る「名曲」揃い」
特に好きなのは、やっぱり名曲「花火キラキラ」。あの切なくも美しいワンシーン。宝箱のなかにそっとしまっておきたくなるような、宝塚史上でも名シーンではないでしょうか。
星風キラが、泣き声のようなでも歓喜に溢れてクロノスケに花火を楽しもう、と言う。その急な感情の高ぶりと満面の笑顔に戸惑う柚香クロノスケ…。そのやりとりも含めて花火キラキラに溶け込んで、本当に素敵。
ほかにも、賭場の「ラッキーこいこい」も、不思議で妖艶な一曲。星風さんの新境地をみました。そして、何と言っても主題歌「花のおエド」。なんておしゃれな曲なんだろう。歌詞も面白いですよね。「しれっと」とか話し言葉も巧みに盛り込まれていて。
サビの盛り上がりと爽やかさもすごくいい!柚香さんのハスキーボイスがいいのよ(*^^*)とにかく、この作品は名曲揃い!私もこの3曲はiTunesでダウンロードして何度も聴いています( *´艸`)
衣装のセンスが抜群にいい!
さすが、三井住友VISAカード シアター。衣装がどれも豪華なだけでなく、センスが抜群にいい!最近の作品のなかでも群を抜くほどの美しく独創的なセンスのお衣装でした。あれだけの色彩を使いながら、決して下品にならずどれも品よくまとまっていて。色使いの巧みさはもちろん、一つ一つのお衣装の刺繍も素晴らしかったな~(*’▽’)そして、皆さんがそれをしっかりと着こなしていてヘアメイクも完璧でした!
やっぱりハッピーエンドがいい!
谷貴矢先生の描く世界観って、本当に独創的でこれからの宝塚作品も楽しみになりました!星組でもいつか演出してくれないかな~。ことなこにはどんな作品を創ってくれるんだろう(*^^*)なんて妄想♡
やっぱりこの作品も、なんだかんだありつつもしっかりハッピーエンド!ラストシーンも小粋でよかったな~!演者も観ている側もハッピーな気持ちで幕が降りるって、やっぱり宝塚に求められていると思うんですよね。短絡的なストーリー展開じゃないのに、それでもラストはしっかりハッピーエンドに持ってきてくれるのが心地よかったです!
花組が切り拓いた新たな可能性!
宝塚で、こういう作品もできるんだな~って発見できた「元禄バロックロック」。日本物でも、こういうタイプの作品は純粋にこれからどんどん増えていってほしいと思いました。
伝統的な作品もいいのですが、やっぱり宝塚は「革新」しているからこそ素晴らしい。そしてそれが100年以上続いている所以なのでしょう。花組が切り拓いてくれた、宝塚の新たな可能性。これからも、他の組でも繋いでいってほしいです(*^^*)
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