いま、宝塚歌劇団で「わかりやすく」勢いのある期といえば105期生ではないでしょうか。
各組で次々と新人公演主演やヒロインに抜擢され、その活躍はまさに“スターの卵”たちが羽ばたきはじめた瞬間を感じさせますね。
舞台でのキラキラした存在感や、安定感のある歌・芝居・ダンス…。
「今後が楽しみ!」と思わせてくれるタカラジェンヌが多いことも事実です。
けれど同時に、あまりに一つの期に抜擢が集中すると、「また、105期…」と、実力や魅力にフィルターがかかってしまわないか…そんな懸念もよぎります。
今日は、以前から感じていた「私的」な105期についてと、娘役さんの早期抜擢について綴ります。
105期は新たな“スターの期”?抜擢ラッシュに感じること
実際、105期の新人公演主演・ヒロイン経験者はとても多く、各組にまんべんなく配置されている印象ですね。
【105期・新人公演主演経験者】
- 美空真瑠(花組)
- 夏希真斗(花組)ー次回花組新人公演主演発表済みー
- 七城雅(月組)2回
- 紀城ゆりや(雪組)
- 稀惺かずと(星組)2回
- 大希颯(星組)
- 大路りせ(宙組)
- 泉堂成(宙組)
(2025年5月現在 ※敬称略)

【105期・新人公演ヒロイン経験者】
- 星空美咲(花組)ー現花組トップ娘役ー
- 初音夢(花組)
- 音彩唯(雪組)3回
- 愛空みなみ(雪組)
- 詩ちづる(星組)3回-次期星組トップ娘役発表済みー
- 山吹ひばり(宙組)2回
- 美星帆那(宙組)
(2025年5月現在 ※敬称略)
この勢いは、かつての89期や95期スター時代を彷彿とさせるものがある…そう感じる方も多いのではないでしょうか。

かくいう私もそのひとり。
というか、劇団が意図的に「そういう演出をしている」ように感じる部分も無きにしも非ず…
だからこそ、受け取る側も少し身構えてしまうのかもしれません。
実際、近年の劇団の傾向として「ひとつの期を集中的に育てて、スターラインを早期に形成する」ような動きは少なからず見られますね。
かつての95期もそうでしたが、「スター期」と呼ばれるほどに次々と主要な役がその期に回ると、自然と“推されている期”としての印象が強まります。
ただ、あまりに偏った抜擢が続くと、実力とは別のフィルターで見られてしまうことが、ひとりひとりの努力や個性の見え方に影響してしまうのでは…という懸念も抱いてしまう。
早期抜擢の現実と懸念
それと同時に、花組の新人公演ヒロインが研2の彩葉ゆめさんに決定したとの発表があったことも、それ自体は素晴らしいことですが、少し気になりました…。
近年の宝塚では、「研2」での新人公演ヒロイン抜擢が決してめずらしいものではなくなってきました。
が、果たしてこれはご本人にとっては、チャンスなのでしょうか。それとも…
ヒロインに早期抜擢された娘役
実際に、研2の頃にヒロインに抜擢された娘役の例を挙げると(※敬称略)
- 星風まどか(100期):宙組『王家に捧ぐ歌』(2015)アイーダ役
- 潤花(102期):雪組『ひかりふる路』(2017)マリー=アンヌ役
- 夢白あや(103期):宙組『異人たちのルネサンス』(2018)カテリーナ役
- 都姫ここ(104期):花組『A Fairy Tale』(2019)シャーロット役
- 舞空瞳(102期):花組『MESSIAH』(2018)流雨役
- 花妃舞音(106期):月組『今夜、ロマンス劇場で』(2022)美雪役
- 彩葉ゆめ(110期):花組『悪魔城のドラキュラ』(2025予定)※新人公演ヒロイン予定
こうして並べると、「早期抜擢」、意外と多いですね…!大好きななこちゃんも、このパターンでした。
特に劇団から期待をかけられている娘役さんは、こうした動きになるのでしょう。
ですが、それでもやはり過去のさまざまなインタビューやその後を辿ると、ご本人たちにとっての“タイミング”はどうだったのだろう?と考えてしまいます。
スターの素質があるからこそ、「娘役としての基礎を積み上げたい時期に、ヒロインばかりを経験する」というのも大変なのかもしれません。
もっと長いスパンで育てることは難しいのかな、とそんな気持ちもあります。
彩葉ゆめさん(110期)の抜擢に感じたこと
先日、新人公演ヒロインに発表されたばかりの彩葉ゆめさん(110期)も、まさに研2での抜擢。
整った可憐な容姿と、芯が強そうで未来を感じさせる魅力がありつつも、「この時期にヒロインを背負うことで、多彩な学びの場が狭まるのでは」と単純に感じました。
娘役という存在には、美しさだけでなく、舞台上での表現力や繊細さ、寄り添うだけでなくご自身も発光して輝く力など、幅広い要素が求められると感じます。
トップ娘役ともなれば、芝居・歌・ダンス、そして華はもちろん、トップスターとともに舞台の真ん中に立つ空気感も含めて、じっくりと身につけていく時間がとても大切なのかもしれません。
これまで早期抜擢されたトップ娘役さんたちは、その力がずば抜けていたように感じますが、それでもご本人たちはきっと大変なこともたくさんあったんだろうなぁ…と想像しています。
だからこそ、宝塚の一ファンとしては願ってしまう。
焦らず「素敵な娘役さん」になってほしいなと。
それぞれの花を“自分の歩幅”で咲かせる
とはいえ、やっぱり105期生の纏うオーラはスターの資質を感じさせるし、華があり魅力的な方が多いですよね。
そして、110期の彩葉ゆめさんのような新星たちにも、この先の宝塚で大きく存在感を発揮しそうな兆しを感じます。
これからも、タカラジェンヌの皆さんの舞台に、素直に心が動くことを楽しみに温かいまなざしで応援したいです(*^-^*)
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