宝塚観劇旅2.星組公演「阿修羅城の瞳」キャスト別感想

ムラに遠征しまして、ついに観劇できた「阿修羅城の瞳」「エスペラント!」。

今回の遠征は、2階席で舞台から遠いお席でしたが、それでも大好きな礼真琴さんの超貴重な退団公演…!!チケットが取れただけ有難いと思います。

オペラグラスと裸眼を駆使して、何とか全体像と大好きな礼真琴さんの姿を追って、感動の観劇体験ができました( ;∀;)

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「阿修羅城の瞳」キャスト別感想

そんなこんなで、これまでのようにオペラなしでの観劇は難しかったので、全体像の方はちょっと観れていない…という場面も正直あります。

でも、それはまたこれから補填しながらパズルのピースをはめていくとして…

これから観劇される方もいらっしゃると思うのでネタバレをできるだけ避けて、ファーストインプレッションを、今回は短めに書かせてもらいます(*^-^*)

それでも、やっぱり少しネタバレ含みますので、まだ知りたくないよって方は、観劇(ライブ配信)後にご覧いただけたら嬉しいです(*’▽’)

礼 真琴さん(病葉出門)

こっちゃんって、どこまで進化されるのでしょう…(;_;)

もう、男役を突き抜けて何というか、性別も越えてまさに「唯一無二」の舞台姿でした。

着流しがあんなにも粋に着こなせるのも、長年の男役としての技術力、醸し出す色気、そしてこっちゃんがこのお役を愛しているからだと感じます(;_;)

特にたまらなかったのは、深手を負って、臥せっている寝床から起き上がり、結上げた髪がほどけてそのままに流している姿。

刀を杖代わりにゆっくりゆっくり歩く姿、そしてありちゃんとのデュエットが、あまりにも色気と艶やかさに溢れていて、カッコよすぎて釘付けでした…

からの、ラストの阿修羅城での戦い。

ありちゃん演じるつばきに、斬りかかろうとする瞬間に放つ言葉、赤いグローブをはめる瞬間、どれもこれもがカッコよすぎて…!!

こっちゃんが以前に対談された「早乙女太一さん」の風情も感じつつ、歌舞伎とも大衆演劇とも違う、粋な男役像を新たに生み出したこっちゃんが本当に素敵で(;_;)

前回も書かせてもらいましたが、殺陣のキレと台詞の抑揚&滑舌は超人並みですが、特筆すべきは、その中に散りばめられた人としての愛らしさ。

人としての愛嬌が出門という緊張感あふれるお役にもちゃんと生かされていて、そこがこっちゃんならでの魅力であり、この出門が何段階も粋に愛すべき役柄になったのだと感じます。

暁 千星さん(闇のつばき)

ありちゃんの持つ、明るさや朗らかさ、柔らかくて可愛らしい雰囲気が消し去られて、近づきがたいほどの美女ぶり。意外と女役を意識していない声の出し方は、ナウオンで話してくれていた、こっちゃんからのアドバイスもあったのかもしれません。

それでも、出門に惹かれてからは艶めかしさも感じる声音で、自然に「女」になっていたつばき。カッコいい女性なだけでなく、弱さや儚さも滲む役作りに唸りました。

からの、ラストシーンで覚醒してからはゾクゾクするほどに恐ろしいけれど、やっぱり恐ろしいほどに美しい。

こっちゃん演じる出門と抱き合っての「あのシーン」は、宝塚歌劇史上に残る名場面だと思います。

極美 慎さん(安倍邪空)

今回、一番その成長を目の当たりにしたのは、邪空演じる極美くん(かりんちゃん)!!

もう、存在の大きさが過去一で、役柄の大きさだけでなく、物理的にも舞台上の存在感的にもとてつもなく迫力がありました。

台詞の声音もですが、とにかく表情が、ド迫力なのです…!!

本気で極美くんの今後が明るいものだと感じたし、理屈じゃなくて、役者として魅力的で、こんなにも成長を遂げたかりんちゃんを観られて、こっちゃんも本当に「誇らしい」と思う。(ナウオンでも話してくれていましたね)

オペラで「鬼になってからの邪空」も追っていたんですが、そのメイクが凄いのなんの!!

お化粧が上手なことで有名なかりんちゃんですが、こういう特殊メイク的なのも研究の成果が凄かった…本気で怖いしでも美しいです。

小桜 ほのかさん(美惨)

ほのかちゃんの美惨が、ある意味ラスボス感に満ちていたからこそ(本当のラスボスは阿修羅ですが…)、この作品がきりりと引き締まったのかも、と思う位にやはり芸達者。

この作品を、さらに一段クオリティの高いものに、上質なものに変えていく底知れぬ力が漲っていました。

いつかエリザが宝塚で上演されたら、皇太后ゾフィは、必ずやほのかちゃんが演じられることでしょう。

もうそういう域の、希少な娘役、女役さんですね。

詩 ちづるさん(桜姫)

緊張感のある舞台を、和らげるのにも技術や度胸が必要だと思います。

その役割を、詩ちゃんは堂々と担っていて頼もしかったです!

詩ちゃんが登場すると、くすっと笑えてほっとする。出門への一直線LOVE(でも、相手にしてもらえない)が、面白可愛い姫様でした( *´艸`)

美稀 千種さん(四世 鶴屋南北)

ちぐさんが舞台上に登場されると安心感が半端ない!

説明的な台詞も愛嬌たっぷりで、星組の守り神のような方ですよね(#^.^#)

こっちゃんが居ても、ちぐさんが自身の大ナンバー( *´艸`)をずっとセンターで歌い続けるのが最高…!

ひろ香 祐さん(十三代目 安倍晴明)

こっちゃんがナウオンで、「あの登場はカッコよすぎる」って話してくれていたシーン、見逃さず大注目していました!で、本当にひーろーの登場がカッコよかった!!

大柄な体格だからこその、あの殺陣の迫力。

素早さと美しさに見惚れるほど、カッコいいひーろー!娘(詩ちゃん演じる桜姫)に甘そうな可愛いところも、愛嬌があって良かったです。

天飛 華音さん(安倍毘沙門)

エネルギッシュで、眼光鋭く、動きのひとつひとつがいちいちカッコいいカノンくん…!!

これからの星組を担う大きな柱としての存在感はもう十分。

高い位置で結い上げた鬘も、物凄く似合っていてカッコよかったです。

あっという間に斬られて鬼に…というお役ですが、登場されると無条件に目を惹く、華やかさがありました!

瑠璃 花夏さん(笑死)

るりはなちゃん、あの静かな佇まいが怖さと存在感を増幅させて、この作品のなかでもキーポイントになるお役でした。

わりと暗めの色合いで舞台上が構成されていますが、深紅の着物とパッツンおかっぱのヘアスタイル、手に毬のようなものを持って、話し方もどこか無機質で飄々と…

いや~、もう本当に凄いのです。マッリでも思いましたが、るりはなちゃんのお芝居と歌は…。

ラストシーンも、かなり意味深なことを出門に投げかけて去るのですが、余韻が凄い…

るりはなちゃん、これからの星組を大きな存在感で支える娘役さんだと改めて感じます。

稀惺 かずとさん(安倍大黒)

あの綺麗な方は誰だろう?とオペラで観ていたら、きしょうくんでした!

着々と階段を上っているきしょうくん。

出番はそんなに多くなかったと思いますが、主要キャストの近くでいつもお芝居をされているので、今回の新人公演の主演にもたくさんこっちゃんの立ち居振る舞いが活かされるのではないかなぁと感じます。

茉莉那ふみさん(少女)

凄すぎる、いつもながら凄すぎるふみちゃん。

回転しながら斬られて倒れるあのシーンの、迫力といったら…

BIGFISHでも、にぎたつの海に月出ずでも、とにかくお芝居が巧くて、ただ巧いだけじゃなく舞台に惹きこむ力があるのです。

これからの活躍が、本気で楽しみなタカラジェンヌさんです!!

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特筆すべきは、「鬼」たち

ほかにも、たくさんの登場人物たちがそれぞれのお役を全力で演じられていて、カッコいいし怖いし、凄いし…

ですが、やっぱりこの作品で特筆すべきは「鬼」たちです。

エリザで言えば、トートダンサー、黒天使たち、みたいな役割でしょうか。

出門やつばきの近くには、いつも鬼たちが居る。

その鬼たちは、メイクや鬘でほとんど芸名を判別できないほどの姿なのです。

その中でもわかったのは、凰花るりなさん。ゾクッとするほどの鋭い眼光だった。

そしてそれぞれの動きも、人ならざる者の違和感に満ちていて、その鬼たちの姿がこの世界観にぐっと惹きこんでくれました。

演出も素晴らしかった「阿修羅城の瞳」

小柳先生の演出も素晴らしかった…。

冒頭の全キャストが一堂に会する、そして盛り上がるオープニング曲をこっちゃんが歌う、あのシーンはワクワクが止まりません…!

映像を巧みに使ったところもよかったし、業火の迫力も凄かった…そして、ドラマティックな音楽もこの作品の影の主役。壮大なスケールを生み出して、阿修羅城の世界観をさらなる高みに押し上げました。

そしてラストの桜の花…。「ディミトリ」のリラの花を思い出させる桜の大木が、舞台に儚い美しさを添えていたのも印象深かったです。

最後の最後まで、こっちゃんの美しさや男役としての色気は溢れ出続けていて、もう本当に極上の男役姿を有難うございます…そんな感謝の気持ちでいっぱいになった作品でした。

少し長くなったので、レビュー「エスペラント!」の感想は次回に…

よろしければ、引き続き観劇旅にお付き合いいただけたら、嬉しいです(*^-^*)

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宝塚ファン歴20数年、福岡在住、このブログを運営しているnaomiです。

このブログは、アメブロで2011年に開設した「TAKARA座」を前身として、大好きな宝塚のこと、これまで観劇した作品について語っています。

筆者の詳しい自己紹介はこちら→https://takaraza.com/profile

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