宝塚歌劇には、花月雪星宙、そして専科があり、トップスターを頂に、傍らにはトップ娘役、そしてトップスターに次ぐ男役二番手というトリデンテが存在します。
それは、他の演劇の世界ではあまり見られないもので、とても特殊であり特徴のひとつでもありますね。
そして、トップスターやトップ娘役、男役二番手といったポジションは、オーディションでも、総選挙で決まるのでもなく、劇団からの「指名」で決まるのも特徴的です。

一ファンには、その裏側を知る由もありませんが、時折、元トップスターさんなどがご自身の体験談として、トップスターに指名された時のエピソードを話されることも…。
またトップスターとトップ娘役のトップコンビ、そして男役二番手は、ずっと一緒に切磋琢磨してきた仲間である場合もあれば、トップコンビは特に就任直前に「ほぼ初めまして状態」の場合もあると、過去のエピソードから知りました。

同じ目標に向かい絆を深め、最高の舞台をみせてくれるタカラジェンヌ。
仲間と共にさまざまなことを「乗り越えて」舞台上で輝く姿を「夢をみせてくれている」のだと、先日発売された、『+act』の礼真琴さんインタビューでも感じました。
2ページにぎっしりとインタビュー記事、そして4ページにわたり新たに撮りおろされたショットが掲載されていて、全てがこっちゃんの等身大で、とても読み応え、見応えのある内容。
トップスター就任時のこと、1789代役公演、休演のこと、そして休養期間のこと…
宝塚歌劇の世界を旅立つ前の今だからこそ、語ってくれたのかなと思えるお話の数々でした。
こっちゃんが、とても大切にしてきた「人との繋がり」。
それは、さまざまなインタビューやスカイステージでのトーク、千秋楽での挨拶、その立ち居振る舞いなどから、ひしひし伝わってきます。

礼真琴さんのトップスターとしての覚悟や心の内、そのすべては礼真琴さんご本人にしかわからないこと。
ただ少なくとも一ファンとして確かに言えるのは、そんな礼真琴さんや仲間たちが紡ぐ舞台に「夢を、元気を、勇気をもらっている」ということ。
今の宝塚歌劇に対しては、さまざまな考え方があることを実感します。
そしてタカラジェンヌに対しても、トップコンビに対しても、組の体制に対しても…本当に人の数だけ、考え方や希望(願望)があるのだなぁと、TAKARA座を続けていく中で感じています。
そのような中、こっちゃんが率直に語ってくれる言葉たちは、「人に夢を届ける側のリアル」を感じさせてくれて。
特に、1789で休演された時のこと…その言葉から想像する、当時のこっちゃんの心情…心に迫りました。
タカラジェンヌとして語れる範囲ですが決して取り繕うことなく、対外的に「発信」してくれるリアリティのあるこっちゃんの言葉には、この立場を経験した人にしたわからないであろう、覚悟と本当の心の内が滲んでいたように感じました。
改めて、あの素晴らしい舞台は「その先」に生まれたものなんだな…。
「読んだよ!」のクリック↓↓していただけたら嬉しいです!
コメント