改めて、大組替えについて思うこと|路線同期を「あえて」ぶつける理由

宝塚ファンが衝撃を受けた、休演日の大組替え発表。

そのうち組替えが行われるだろうと予想していた方は多かったと思いますが、まさか、12月16日(月)年末が押し迫ったこの時期、そして休演日に5組・専科すべてを含む「大シャッフル」が発表されようとは…

私も、昨日はちょっと色々考えすぎて、心が落ち着かない1日でした。そんな方も多かったのではないじゃないでしょうか…

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私が思う、大組替え3つのポイント

あまりに一気に発表になったので思考が追い付かない部分もありますが、今のこの気持ちを書いておきたくて、今回の組替えに思うことを何回かに分けて書かせてもらいます。

まず、自分の中でこの組替えには、大きく分けて下記の3つのポイントがあると感じました。

  • 路線同期を「あえて」ぶつけていること
  • 宙組の再編
  • 段階的な組替えの序章

まず、第一印象で率直に感じたのは、3つ目。これは序章に過ぎず、また大小規模の組替えがどこかで行われるのだろうということです。

この組替えには、本当に多くの方がさまざまな想いをお持ちだと思います。

ただ、私がずっとこれまで思ってきたこと。

タカラジェンヌは誰しも、入団時に「同期の支えとして存在する」と思っている人は居ないと思っています。タカラジェンヌ全員が「自分が主役」であり、それぞれの舞台人としての目標を見つけ、道を歩んでいくものだと…

その過程で、結果的にともに切磋琢磨する中で同期の存在に救われ、同期を支えたいと思うことはあるのかもしれません。(よく、タカラジェンヌの皆さんのオフトークでそんなお話を聞きますね)

ですが、たとえ路線同期が居る組に組替えになったとしても「同期支えのための組替え」と、一ファンとして捉えたくはないなと、ずっと思ってきました。

なので受け止め方はそれぞれだと思うのですが、まずは私が感じた路線同期を「あえて」ぶつけた理由を書かせてください。

なぜ「同期引継ぎトップ就任」はタブー視される?

単刀直入に、私がこの状況を受けて思ったこと。

それは、「同期引継ぎでトップスターを輩出する」ことを、宝塚歌劇団は本気で検討しているのだろうということでした。

これまで20数年の宝塚ファン歴の中で、私の知る限りでは「同期が引き継ぎ、同組でトップスターを務める」ことはありませんでした。宝塚歌劇には明確な序列があり、必ず1期以上離れた下級生が引き継ぐもの、という前提があったんですよね。

ですが、2024年に大革命が起こりました。それが、今の月組、鳳月杏さんのトップ就任です。

95期の月城かなとさんからバトンを受け取り、92期のちなつさんがトップになった。まさかの、学年逆転現象が起こったわけです。

でも、絶大な人気を誇る95期のれいこさん、上級生であっても2番手に違和感がなかったちなつさんの関係性が素敵だったこと、それぞれの魅力があり持ち味が全く被らなかったこと、そして何よりちなつさんのお人柄…

正直、この逆転現象のトップ就任は、思った以上に何の違和感も覚えませんでした。

→読者の方が教えてくださいました!古くは、天海祐希さんから久世星佳さんへ、大和悠河さんから大空祐飛さんへ、音月桂さんから壮一帆さんへ、と下級生→上級生バトンタッチがありましたね。教えてくださって有難うございます(*^-^*)ただ近年では、久しぶりでやっぱり私は驚きました…!

その時に思ったんですよね。というか、この20数年何度も思ってきたこと。

「なぜ、同期引継ぎトップスターがタブー視されてきたのか?」

改めて、トップの座は5つ「しか」ない

私が考える、同期引継ぎトップスターがタブー視される理由のひとつ。

まず思い浮かぶのが、同期でトップスターを引き継ぐと、少なくとも数年間は「特定の組で特定の期」がトップスターの座を独占することになる。そうなると、周辺の期からトップスターを輩出しづらくなる。

宝塚歌劇団としては、トップスターを輩出する期を分散したいのかもしれないなと…。

ただ、一ファンとして思うのは、だからと言って「同期がトップスターとして存在する場合、魅力的なタカラジェンヌが複数居ても、同組に配属されることで資格を失う」ということに、何だかずっとモヤモヤしてきました。

前例を覆す、95期

宝塚ファンの方にとっては改めて書くまでもないことですが、宝塚歌劇団は、中学3年生から高校3年生までの女子が受験資格を持ちます。

すみれコードもあるのですが、この部分は明確に示されているのであえて書きますね。

15歳~18歳までの女子が、どこかのタイミングで合格し、宝塚音楽学校に入学。年齢は異なっても、同じタイミングで入団すれば「同期」とされるわけです。

この前提を思えば、同期が「機が熟する」タイミングが近しいのも明白。そして、1期のなかに最大で4年の年齢差が生まれるため、たとえ同期で同組に居ても(期が異なるほどの)年齢幅は当然あるわけですよね。

それが5組しかない宝塚歌劇団の中で、5人しか居ないトップスターの座で収まりきれないことも、何ら不思議ではありません。

それを近年でより強く感じるのが…、そう「95期」です。

時期は異なるものの、95期は過去最高のトップスター輩出がありました。花組:柚香光さん、月組:月城かなとさん、雪組:朝美絢さん、星組:礼真琴さん、宙組:桜木みなとさんと、5組で95期からトップスターが生まれたことになります。さらに、トップ娘役では愛希れいかさん、妃海風さん、実咲凛音さんも輩出されました。

改めて考えると、95期のとてつもないスター性と、宝塚歌劇を確かに牽引してきた期であることを感じます。

と同時に、この95期が活躍しているこの時代だからこそ、「前例を覆す」のかも…と感じています。

先ほども触れたように、95期月城かなとさんから、上級生にトップスターのバトンが渡されたこと。礼真琴さんがトップスターとして長期充電期間を取られたこと、そして宙組初生え抜きトップスター桜木みなとさんの就任が決まったこと。

いくつもの前例を覆し、宝塚歌劇を未来へと繋いでいる今。

路線同期をあえてぶつけた組替えの理由のひとつ。

それは、「同期引継ぎトップ就任の前例を、今この時代に作っておくこと」への布石だと思えてなりません。

今回の組替えに含まれる路線男役さんたち全員が「トップスターの座」に就くかは、まだ不透明です。

ですが、この中できっと、長らくタブー視されてきた「同期引継ぎトップスター」が実現するのでは…と強く感じました。

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宝塚ファン歴20数年、福岡在住、このブログを運営しているnaomiです。

このブログは、アメブロで2011年に開設した「TAKARA座」を前身として、大好きな宝塚のこと、これまで観劇した作品について語っています。

筆者の詳しい自己紹介はこちら→https://takaraza.com/profile

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 下級生→上級生へのトップ引き継ぎは、古くは天海さんから久世さん、新しいと音月さんから壮さん、とこれまでも有り得ない話ではなかったはずです。

    同期引き継ぎ、私も解禁していいのでは?と思う派ですが、上級生への引き継ぎとはハードルの高さが違うかと……ご参考までm(__)m

    ※ちなみにちなつさんは92期です。

    • Ninさん、はじめまして!コメント有難うございます。
      私が宝塚を観始めたのが、麻路さきさんの退団公演からなので、天海さんから久世さんのところが抜けてました…!でも、近年では音月さんから壮さんも、たしかにありましたね。
      何となく下級生から上級生にバトンタッチの方がハードルが高そうなイメージがありましたが、同期はなかなか解禁されないですよね。

      ちなつさん、92期と書いたつもりが93期になっていましたね、失礼しました。教えてくださり有難うございます(*^-^*)

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