記憶の欠片を拾い集めながら、東京観劇旅の続きを…。
千秋楽が近づく11月の下旬。奇跡的に2日間連続で観劇が叶うという幸せな東京観劇旅でした。
前回は、中詰めまでの感想を書かせてもらったので、ここからは、パレードまで特に印象に残ったことを綴っていきたいと思います。
熱狂の中詰めで、礼真琴さんが舞空瞳さんの手を引いて銀橋を凄い速さではけていくと、本舞台には「ダイヤの原石」と銘打たれたロケットが始まります。
このロケットで特に目を惹いたのは、やはりセンターで強い光を放っていた乙華菜乃さん。なのちゃんの「ザ・星娘」な強さのある舞台姿がとても好きです。なのちゃんがセンターで踊った後に皆が並ぶロケットの列に戻る時、2日とも客席に向かって「バチコーーーン!!!」とウインク(*’▽’)
全力ロケットの皆さん、オペラも使って端から端までしっかり観させてもらいましたが、中詰め後のハードな中、全力で笑顔を作っていて!その懸命な舞台姿は、何度観ても感動します。
ロケットの後、ことなこが「ルカとエリアナ」のお衣装に戻り、ロマンティックに歌います。
この時の、こっちゃんの愛おしそうな表情。なこちゃんが「恋する瞳」でこっちゃんを見つめる表情、これこそ宝塚の夢を見させてくれる「ことなこの真骨頂」でした。
ありちゃん、もう可愛いありちゃんじゃなかった。
本当に、色気溢れる素敵な男役さんなんだなぁとしみじみしてしまうほど、大人の魅力に溢れていました!オペラでありちゃんの表情を追っていましたが、踊る前に椅子に座ってやさぐれたり、極美慎さんなど男役さんを乱暴に振り払ったりする仕草も表情も「雄」!!
詩ちゃんを誘惑するも、振られてしまう時の表情も「雄」!!
さらに、酒をボトルで煽ってから乱暴にテーブルに置き、パッショナブルに「踊り狂う」さまも、見事なまでに「ザ・男役」でカッコよかったです。仕上がってる、男役として仕上がりに仕上がってる、ありちゃん。
そしてついに、私の中で伝説のことなこの「裸足のデュエットダンス」に…。
この場面が来た時、あぁ、もうこの場面が来てしまった…(;_;)観たかった、でも、観たら終わっちゃう…と複雑な感情が渦巻いて、とにかく片時も見逃したくないと想いを込めてことなこを見つめました…
東京に来てから気づいたのですが。この場面の前に、セットのティアラの中で2つの星が青く光るんです。
これ、宝塚大劇場の時はなかった演出のような…
暗闇に青い大きな星と、少し小さな星が光っていて…演出のことなこ愛を感じました。
ことなこが袖から走って登場した時、はじめはなこちゃん、ちょっと立ちすくんでいるような感じ。でもこっちゃんが、「ほら、こうやって踊るんだよ!やってごらん」みたいな感じで、なこちゃんに楽しそうに踊ってみせて、そうしたらなこちゃんが少し戸惑いながらも「こんな感じかな…これでいいかな、なんだか、愉しくなってきた…!」みたいに解き放たれて、優雅に踊りだすんです(;_;)
それがね。なんか、ことなこのこれまでの歴史を描いているようで泣けた…(;_;)
そのうち二人が、何にも縛られず心を解き放って、時にはなこちゃんがこっちゃんの手を引いてリードして、呼吸も何もかもが自然にぴったりと揃い、動きがシンクロして、どこまでも飛翔していくみたいだった。
ことなこが「1羽の鳥」になって羽ばたいているように本当に見えて、二人でひとつに溶け合って舞っているような不思議な感覚になる、素敵なダンス。
なこちゃんがどこまでも羽ばたいていきそうに、生き生きと幸せそうに舞う。
でも、最後は、またひとり立ち止まるなこちゃん。
そこに、時間をかけてゆっくりと後ろから歩み寄るこっちゃん。
音楽が緩やかになるとともに、こっちゃんが本当に優しくなこちゃんを後ろからハグして、ゆっくりとゆっくりと、なこちゃんの肩に顏を埋めていく…。
それと同時に、なこちゃんが天を仰ぐように、涙を浮かべて切なくでも幸せそうな表情で、こっちゃんの腕を強く握り返していました。
私、もう、この流れを知っていてもやっぱり涙…(;_;)
いかん、見えなくなる、と思いながらも一生懸命ハンカチで涙を拭きつつ、しっかりとその表情を目に心に焼き付けました。本当に、礼真琴さんと舞空瞳さんだからこそ生まれた名シーン、名ダンスでした。
星組生たちが舞台に集まり、小桜ほのかさんの透き通るような歌声に包まれ、キラ星の如く輝くありちゃん、かりんちゃん、カノンくんが力強く踊る。
退団者4名が幸せそうな表情で踊る。
そしてこっちゃんが、かつて柚希礼音さんが着用された輝くあの衣装を纏って登場します。この曲、本当に歌詞も曲調も今の星組を象徴していて、感動…
こっちゃんが、退団者の踊る姿を後ろから優しく、何とも言えない表情で見つめていて…それにもぐっときてしまって。
なこちゃんがこっちゃんの手を取って、凄いスピードで後ろを振り向かず舞台前方へと連れてくる振付も美しかったな(;_;)
あまりに自然な動きなんだけれど、舞台の奥行きをしっかり体に叩き込んでいないと、あのスピードで後ろを振り向かず後ろ向きに走ることはできないと思うんです。
ちょっとでも走り過ぎたら、後ろ向きにオーケストラピットに落ちてしまう。
でもなこちゃんには体全体で舞台空間を把握する高いスキルが備わっていて、さらにこっちゃんと両手を繋いでいることでこっちゃんを信じ安心しているからこそ、こういう動きもなこちゃんは怖くないんだな、とそんなところでも「ことなこの信頼関係」を感じたのでした。
かりんちゃんが、竹田先生に「きわみへのプレゼントだよ」と書いてもらったという歌詞。かりんちゃんの、頼もしくそして心のこもった歌声に未来を感じました。歌い終えた瞬間の、あの決意したような少し切ないような、劇場を包み込む温かい表情、忘れられません。
もう、本気でカッコいいんだから!!
娘役に囲まれて、バチバチに踊るこっちゃんがカッコよすぎて目が離せませんでした!
オペラで覗いたら、体でリズムを取りながら、目先も口元も微妙に連動して動いて表情豊か、それがこっちゃんならではの余裕とカッコよさを感じさせるなぁと惚れ惚れ。
からの、男役さんがズラリと並び、こっちゃんが「ノリがXJAPANなんよ!」と話してくれてた( *´艸`)例のあの超絶カッコいい男役群舞に繋がるわけです(≧▽≦)
この時の男役を引き連れて爆踊りするこっちゃんが、もう「帝王」の風格!!本気で、カッコよかった…!でも、ここからが、今の星組を象徴しているなと思ったんです。
これまでだったら、この後もこっちゃんはセンターで爆踊りする構成だったと思うのです。
でも、この後こっちゃんはデュエットダンスのためにわりと早めにはけて、代わりに同じくらいの熱量で爆踊りする男役を引き連れるのが暁千星さん。
こっちゃんの熱量そのままに、ありちゃんがセンターで爆踊りする隣では、かりんちゃんとカノンちゃんが色気を振り撒きながら爆踊り!!もちろん、星男たちもそれぞれの色を全開にして爆踊り!!
ロックバンドのドラマーさながらに、オーケストラピットの中はほとんで客席の目に触れない(1階席からは見えない)のに、全力全開限界突破でドラミングされている姿に感動…!そして本舞台に高速で目を移すと、ありちゃんたちが髪を乱しながら爆踊り!!これはもう、テンションMAXです!!!!
宝塚歌劇の男役の域を超えた、初めて観る新しいタイプの男役群舞でした。めちゃっくちゃ星組っぽくてカッコよかった…!金髪のドラムのお兄さんも、グッジョブ過ぎました!!!
この熱狂と熱さがすっと静まり…
大階段には、プリンセスの姿が…
舞空瞳さんが1人、大階段にシルエットで現れ…
ディズニープリンセスの佇まいで、優雅に揺れている…
もう。この瞬間に涙です、私…(;_;)
礼真琴さんも舞台に登場すると、驚くほどになめらかに、迷いなく…
すべるように階段を駆けおり、こっちゃんに寄り添うなこちゃん(;_;)
ダンス用ではない、パニエがたっぷり入ったプリンセスドレス。その姿で、あのスピードで一直線にこっちゃんへと駆け寄るなこちゃんが、本当に素晴らしくて…。
この場面を、歌劇で陽月華さんは、「すたたたたと駆け下りる、優雅な動きの中の高いスキルと恐怖心に打ち勝つ強さ」と表現されていて、激しく共感しました(;_;)
「星に願いを」に合わせて、優雅に踊るプリンセスとプリンス。大階段には流れ星がいくつも流れて、舞台全体が煌めくブルーの光に包まれて、ただただ互いを愛おしそうに、そしてエレガントに踊るお2人…
私、この光景をきっと一生忘れないと思います。
そして、音楽がゆっくりとなり、ことなこが銀橋の両端から中央に向かって歩み寄る時、私の頭上に光の道ができてその光が真っ直ぐになこちゃんを照らしていました…
真っ暗な劇場内に2筋の光がことなこを照らして。
そのうちの1本の光に自分も入っていて、その光が真っ直ぐに伸びなこちゃんに続いていて…何だか、物凄く神聖な気持ちに…
こっちゃんとなこちゃんが銀橋の中央で跪く。
そして、ゆっくりとこっちゃんはティアラを手に立ち上がり、なこちゃんは腕を思いきり後ろに逸らして羽ばたくような姿勢をとり、ティアラを授けられる…
私の位置からは、こっちゃんの表情しかしっかり観えなかったのだけれど、なこちゃんの背中から幸せなオーラが溢れていて…
こっちゃんは満ち足りた、幸せそうな表情でなこちゃんを抱きしめていました(;_;)
2階席の私にもわかるほど、お2人が顔をあげて笑顔を向けてくださった時…
あぁ、私本当に、この場所に居られて幸せ、貴方たちのファンで居られて幸せです…と涙で視界が滲みながら、心の中で何度も有難うを伝えました。
パレードのエトワールは、詩花すずさん。小柄ながら、パワフルな歌声で圧倒!星組生たちが、ブルーの煌めくお衣装を纏って最高の笑顔で挨拶してくれる姿が、本当に眩しかった!
最後の最後まで素敵な曲の数々、そして熱くて華やかな星組らしさに溢れていて、心の底からパワーをもらいました!!幕が下りる瞬間まで、幸せで満ち溢れた舞台でした。
『Tiara Azul -Destino-(ティアラ・アスール ディスティーノ)』
あの空間で過ごした夢のような時間、ずっと宝物です。
東京はやはり決して近くはないけれど、こうして観劇旅をして、この場所に居られることが心から幸せだと思った2日間でした。
ことなこが大好きな気持ち、星組が好きだという気持ちが溢れれば溢れるほど、終わってしまうのが切なくて、もう舞空瞳さんの「娘役」を宝塚の舞台で「ことなこ」を観るのはこれが最後なんだ…と思うたび寂しくてたまらなかったけれど…
でも、こうして生観劇が叶ったこと、そして自分らしくなこちゃんを見送れたことは、ずっと忘れられない想い出、そして幸せな時間でした。
今でも、やっぱり伝えたい。
礼真琴さん舞空瞳さんは、私の人生に大きな影響を与えてくれました。
ずっと、ずっと、「ことなこ」がくれた素敵な夢を忘れません。
その輝く姿で、たくさんの夢を勇気をそして、ときめきをくれて本当に有難う…
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