宝塚歌劇団で組替えが行われなくなって、ずいぶんと時が経ちました。
宝塚ファンの多くの方が感じられているように、私もここ最近、「組替え」がふと頭をよぎることが増えました。
どうにもこうにも、組替えってやっぱり、これに変わる起爆剤はないのだなぁと…。
組替えの弊害(難点)
私個人の見解ですが組替えにはもちろん、いいことばかりではなくて、例えばこんな弊害(というか難点)もあると思っていて…。
- 国が違うほど、文化が違うと言われる組カラーに慣れるのに、2年はかかる(という話を、よく組替えされたスターさんが話されていますね)
- 同期やもともと交流のある組子がいない、または少ない場合、一から人間関係を構築する必要がある
- 組カラーになじめない場合、持ち味を活かせない可能性がある
ほかにも、実際に組替えした方にしかわからない苦労は沢山あるでしょうけれど、この中で、一ファンでも感じるのがやはり「人間関係構築」の部分かな、と思います。
これまで、さまざまなタカラジェンヌさんが組替えについて話されているのを聞いてきて、「同業他社に転職する」くらいの勇気がいるのかもしれないな、と感じるんですよね。
よい舞台をつくるためには、やはりコミュニケーションが不可欠でしょう。
仲良しこよしだけではもちろん良いものは作れないでしょうが(と、よく宝塚OGさんも仰っていますね)、心を開き合える関係性であるか、は「お芝居」にも明確に出るものだなぁと感じます。
どれほど、ウェルカム体制で待っていてくれたとしても、組替え後の人間関係構築は役を創り上げること以上に、もしかしたら大変なのかもしれません。
組替えの恩恵
一方で、そういった苦労がある組替えには、やはり上回るほどの恩恵があるのでは…とも感じています。
- 組替えが起爆剤となり、自身の魅力が大爆発する可能性が高い
- 組カラーになじめば、水を得た魚のように持ち味を開花できる
- 他組の魅力を備えたスターが組替えすることで、新たな風が吹き、組全体が大変新鮮に感じられる
これらは、過去に多くのスターさんたちが実証してきた事。
で、現在の宝塚歌劇団に立ち戻ると、今最も不足しているのが「新鮮さ」だと感じていて…。
どうにもこうにも、新鮮さがない気がする。
星組にありちゃんが来てくれた時、物凄いハリケーン並みの風がビュンビュン吹いて衝撃を受けました。こういう衝撃って、あれからどの組でも感じていない気がします…。
そして、110周年に揃ったトップスター・トップ娘役が次々と退団してゆきました。
もちろん、新トップコンビに代替わりした新鮮さはあるのだけれど、2番手以下の組子たちの顔ぶれも何も変わらない期間が長すぎると、たとえ演目が異なっても「既視感」が出てくるのは否めません。
この既視感は、安心感でもあるのですが、裏を返すと「マンネリ」になりかねない諸刃の刃。
それは、今更私が語るまでもなく、多くの宝塚ファンの方が常々感じられていることでしょう。

スター専科の重要性
外部作品は、作品ごとにカンパニーが構成されますが、宝塚歌劇団はずっと同じメンバーで公演を行う。それが、宝塚歌劇団ならではの魅力であり「強み」でもありますね。
以前、ある方が宝塚歌劇を久方ぶりに観劇した際、そのことを強く語ってくれました。「団結力、結束力が物凄い!!!!!それを感じて、圧倒された」と…。
でも、空気が滞留しないためには工夫が必要。
そこで、長い歴史の中で編み出されたのが「組替え」だと私は思っていて。
今は完全にストップしている状態ですよね…。
だからこそ、頼みの綱は専科さん。その中でも、水美舞斗さんと瀬央ゆりあさんの存在。

そもそも、スター専科というジャンルはいつからできたのだろう、轟悠さん、華形ひかるさん、凪七瑠海さんなど、こういった別箱で主演されたり重要な役どころでご出演されるスターさんが登場した頃からでしょうか。
組替えが行われるようになるまでは特に、この「スター専科」の存在が気になります。
一方で、水美舞斗さんや瀬央ゆりあさんが、毎公演、どこかの組にご出演されることが望ましいですが、そうはならなかったのがこれまで…。2025年からは、コンスタントにお2人が宝塚歌劇の舞台でご活躍されることを願っています。
せおっちやマイティが、タカラジェンヌとして輝く姿!
そして、各組の組子に温かく迎え入れられている姿を観たいです!
タカラジェンヌの皆さんの中には、組替えを前向きに捉え、そのチャンスを今か今かと待ちわびている方もいるのかも…。
そんなことを、スカイステージや書籍を観て強く感じている、今日この頃です。
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