宝塚の舞台初日映像を観て、こんなに「無」の感情、辛い感情になったのは初めてです。
タカラヅカニュースで、花組全国ツアー公演初日の模様が放映されました。
お芝居、レビューともに、今どう感想を述べたらよいのかわからない…。
どういう気持ちで観たらいいのかわからない…そういう気持ちになりました。
花組さんの、辛さを奥に押し込めたような舞台姿に何とも言えない気持ちになってしまって…。
誰がどうとか、作品がどうとか、そういうことじゃない。
花組さんと凪七瑠海さんは、精いっぱいの力で初日の舞台を務められたのだと思います。星組の大切な兄、綺城ひか理さんも頑張っていたのに…。
宝塚歌劇の舞台が輝いて見えなかったのは、私の気持ちの問題なのかもしれません。舞台がグレーに見えた…。
美風舞良さんの挨拶、とても言葉を選ばれているのを感じました。
このような状況で、言葉を発することはどれほどの重圧だったでしょう。その表情に、言葉に厳しい今の状況を受けての気持ちが滲み出ているように感じました。笑顔の奥で泣いている、そんな表情でした。
永久輝せあさんの挨拶、思わず私も涙が出た。
辛くなってしまって…。
「お客様に早くお届けしたい、早く観ていただきたい。」
その想いが短い言葉、表情に溢れ出ていた…。
本当は主演という立場で、初めての全国ツアー。永久輝さんにとって華々しい門出です。でもその舞台姿は悲しさが滲んでいました。これは、観る人によって感じ方が違うのかもしれません。
初日映像を観た私は、涙をぐっと堪えた永久輝さんの姿が痛々しくて、周りの花組生の皆さんも心からの笑顔が出せない感じで、それを観ているのも辛かった…。
宝塚歌劇団が再生するためには、時間が必要です。
その間に宝塚歌劇を観る人が激減すれば、宝塚歌劇団に抗議の気持ちは伝わるかもしれません。(もちろん人それぞれの方法で宝塚歌劇の再生を願われていると思うので、宝塚歌劇を観る、観ないは自由であるというのが私の基本的な考えです)
でも、「異常なまでの厳しい指導」などはせず健全に頑張ってきたタカラジェンヌもいるはず。その彼女たちは、どうなるのでしょう。宝塚歌劇への批判が強まるばかりで、自分たちの職業を全うする場所がなくなってしまって、観てくれる人がいなくなってしまって心身が健康でいられるのか。次の悲劇に繋がらないのか…。そのことがとても気がかりです。
ご遺族は、宝塚歌劇団にそして上級生に「謝罪」してほしいと代理人の方を通して訴えておられました。
宝塚歌劇団を潰したいとか、宝塚歌劇の内情を暴きたいとか、そういうことではなく…ただただ「謝罪を求める」と…。
それなのに、宝塚歌劇団は「働き方改革」推進とばかりに、長時間過重業務にばかりフォーカスしている。「パワハラ」と言わざるを得ない異常なまでの指導があったこと、それを認めない宝塚歌劇団の対応に失望されているのでしょう。
報道が過熱し、犯人捜しのように話が膨れ上がっている今。
第一にご遺族のお気持ちに寄り添うというのはもちろんですが、さらなる悲劇が起きないためにも、宝塚歌劇団は認めるべきは認め謝罪する。これに尽きると思うのです。
宝塚歌劇に対して、世間の目はとても厳しい。それは当然であり、取り返しのつかない重大な事柄が起こったのだから半端な対応では誰も納得しない。でも、報道の過熱と世論の厳しさをおさめようとするばかり、その場しのぎの対応で本当の課題を、やるべきことを見失ってほしくない…そう思います。
ご遺族のお気持ちに寄り添うこと、そして訴えに対して誠意ある対応をすること、まずはそれが先であるのに…。長時間業務の改善は、その後だと思うのです。
花組初日映像を観て、他のタカラジェンヌの皆さんも同じように笑顔が出せない辛い状態なのだろうと思うと、辛くなった…。そんな気持ちになった、花組全国ツアー初日映像でした。
千秋楽映像を観るころには、宝塚歌劇を取り巻く「何か」が変わっているだろうか。
変わっていてほしい。
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コメント
コメント一覧 (6件)
私も、同じです、私は、一応ちなつさんが、トップに、なって、いっさく目で、ともかい辞めます、他に、したいことあるから。精一杯演じてる様子わかります、、私は、この演目カルメンが、下品で、あまり好きでないので。チェックねねサンで、円盤買いましたが、共感できなくて、売りに出しました。トワキさんは、雪グミで活躍してほしかった。星空サンも、かわいいとか、マナキさんに似てるとかいうけど、私は、マナキさんのほうが良いです。皆さん、梅芸とか、簡単に、行けてよいなあ。ファンクラブに、入ってないと、宝塚の、梅芸参加むつかしいです。私は、うみさん倶楽部に、入ってるから、コンサートは、申し込みしてます。何とか行きたい。
宝塚歌劇を心から楽しんで観ることができる日々が戻ってくるように…今は辛い時期ですが、宝塚ファンも耐えるしかないですね。
初めてコメントさせて頂きます。
宙組生が尊い命を失ってしまったのは紛れもない事実です。そのことに対し、同じ組内にいて何かできたのではないかと悔いる思い、悼む気持ちはないのでしょうか?慣例の指導だったのだから当然、故意ではなく事故だから仕方ないとしか思えていないのだとしたら、宙組にはがっかりです。宙組だから起こってしまった何かがないのか、宙組生として向き合ってみて欲しい。その上で再生して欲しい。再生した宙組をこれからも応援したいと思っています。
初めまして。コメントを残してくださり有難うございます。RYMMさんが仰るように事実と向き合い、そして再生する。その順番を誤らないでほしいですね…。本当に混沌とした状態ですが宝塚歌劇の本当の再生に向け、今少しでも良い方向へと進んでいると思いたいです。
私は30〜40年来の宝塚ファンです。ただ、主婦だったりお母さんだったりして、べったりではないし、というか、生活があるので出来ない。だから、出待ちから始まり遠征など出来る方は羨ましいです。遠くから好きでいて年に数回観劇しています。でも、今回の件はショックでした。今回のイジメパワハラはキキちゃんから始まった事ではないと思う。寿さんも若手だった頃から見てますが、その時にもパワハラがあったから、自分が宙組に行ってやったのか…となると、その時の上級生は…?となると、考えたくもなくなります。ほんとに昔に遡ればショックが大きくなります。
みぃわさん、初めまして。コメント有難うございます。さまざまなライフスタイルの変化があっても、宝塚はいつもそこに変わらず存在してくれるもの…そう思いたかったですね…。輝かしい宝塚の歴史の裏に今回のような事柄があったことを知ると、ショックが大きい、そのお気持ちわかります…。脈々と受け継がれてきた伝統のなかに、問題点が眠っていたとしたら、今変わらなけばいつ変わるのだろうと思います。みぃわさんのように、宝塚を長く愛してきた方がこれからも「宝塚が好き」と言える、そんな宝塚歌劇団に生まれ変わってくれることを願います。