「礼真琴×暁千星×舞空瞳」トリデンテが意味するものは?

週末に、ついに読者の方々にもお勧めいただいた「RRR」の本家映画版を視聴しました!

映画版は3時間という長丁場なので、ちょっと構える部分もありましたが、宝塚版『RRR × TAKA”R”AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)』を観る前には、やはり映画版を!と気合を入れて観始めたのですが…

礼真琴さんや星組の皆さんが「あっという間だった!」と話されていたように、確かに長い!けれども間延びする長さは全く感じず、全ての伏線が違和感なく回収されていて、内容が奥深く本当に「あっという間」でした( ;∀;)

もう、あまりにも感動して衝撃的に凄い映画だったので、2日連続で観てしまった…!

そして、映画版の登場人物を宝塚版キャストに重ねていたので、楽しさ、感慨深さが倍増!皆さんが仰っているように第一印象は「これをどうやって宝塚化するの?」でした。

この映画を観て思ったのは、「RRR」の宝塚版は星組でしか有り得なかったということ。まず、文句なく似合う。どのキャストもぴったりすぎる。他のキャストを考えられない程しっくりくる…!

そして、宝塚的にも映える場面がふんだんに盛り込まれていたことも、今の星組で上演されるのに納得感しかなかった。

「ナートゥナートゥ」の場面(ダンス)があまりにも有名なので、私も先にこのダンス場面だけを予習していたのですが、このダンスだけを観ていた時の「カッコいい!ちょっと面白い!」なんて単純な感想しか持っていなかった自分を恥じました…。

その背景となるストーリー、歴史、文化、人種差別などさまざまな要素が絡み合い、あのダンスが何を意味しているのか、それが対する大英帝国の人々をどのような気持ちにさせたのかなど、本当に奥深いものだった。

観る前は人間離れしたアクションシーンやインド映画ならではの濃い映像、画像の印象に圧倒されていましたが、全体を2回通してみて、人間とは、愛とは、友情とは、使命、そして「生きるとは?」を凄く考えさせられて、さらには身体の奥底から力が漲る感じもありました。

…で、映画を観た後に、歌劇1月号の座談会を読んだのですが、やっぱり谷先生も、今の星組で…!と映画をご覧になった当初から思っておられたのですね。

『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』でも、こっちゃんとありちゃんは、ある意味友情「バディ感」がありましたが、その経験を活かせる部分もあるのでしょう。こと×ありの学年差はありつつも、舞台姿は凄くしっくりくるお2人だからこそ、このビームとラーマの友情を違和感なく演じられるのだと思いました。

しかも、こっちゃん演じるビームが、ありちゃん演じるラーマを「兄貴」と呼ぶ間柄。

「1789」のロナン役もそうですが、こっちゃんって下級生を「兄貴」と呼ぶお役がなかなか多いし、それが似合うんですよね(*^^*)

こっちゃんの優しさとか謙虚さとか、人間力の高さとか…そういうところが今回のお役にも存分に生かされるんだろうなぁと思いました!

ありちゃんも、映画版では主役と言ってもいいラーマを堂々と演じられそう。頼りがいのある兄貴を、無理なく演じられる実力と雰囲気を纏い飛躍のお役になるのだろうなぁと思いました。

そして、舞空瞳さん。映画版のジェニーちゃんもとても華やかで美しく、そして聡明な女性でした。

映画版の女優さんもとても魅力的な方でしたが、登場された時から佇まいがもう「なこちゃんそんまんまやん…!ジェニーちゃん、なこちゃんに似合いすぎる!」と興奮…!なこちゃんの芯の強さや人の心を和ませる雰囲気、聡明な佇まいは、そのままでジェニーにぴったりだと思いました。

歌劇の座談会によると、宝塚版はそこにさらになこちゃんらしく主体的なジェニー像を加えているのだそう。

映画版を観て、宝塚版がなぜ「そういう結末」になったのか…とても理解できる気がしました。映画版では、これからのビームとジェニーの未来を予感させるのに、どうして宝塚版ではジェイク(ジェニーの婚約者)という設定を加えたのかも理解できる気がする。

タイトルの「礼真琴×暁千星×舞空瞳」トリデンテが意味するものは?ですが、最近とても思うのは、やはり礼真琴さんに頼りっきりにならざるを得ないような作品、内容としても主演の負担があまりにも大きな作品から、ありちゃん、なこちゃんへも「主眼」が分散するような作品へとシフトする時期に来たのかなと…。

トップスターの負担感を軽減すること、そして2番手以下のスターさんたちの魅力も多くの人達に伝わるよう演出することが、さらに作品づくりに求められるようになるのかもしれません。

こっちゃんファンとしては、それは少しでも多く舞台に登場してくれたら嬉しいですが、あまりにも負担が大きな作品を観続けていると心配になるのも事実。

まだ宝塚版を観ていないのでわかりませんが、「RRR」でもこっちゃんの役割はとても大きく出演シーンも多いと思いますが、今回は「ビームとラーマの物語」でもあるのでありちゃんにもフォーカスされた演出がたくさんあるのかな、と予想しています。

なこちゃんもナウオンの座談会で「イギリス担当」と表現されていましたが、なこちゃんはイギリス総督の姪ジェニーとしてこっちゃん演じるビームと心を通わせつつも、やはり「インド側」であるこっちゃんありちゃんと「対峙」する立ち位置であることに、「トップ娘役舞空瞳」への演出家の信頼感がひしひし伝わってきます。

今の星組トリデンテだからこそできる、ある意味、均衡を保った魅力的な作品。これまで築き上げた礼真琴さんの実力人気はもちろんですが、そこに舞空瞳さん、暁千星さんの実力人気も上昇して違和感なくトリデンテが成立している。

こっちゃんは言わずもがな、なこちゃんもミーマイのサリーで、そしてありちゃんもミーマイやその他の小劇場主演などでそれぞれが、単独でも真ん中に立って魅力的だからこそ、揃った時に爆発的な力を持つ作品になると感じています。

みきちぐ組長も座談会で「安定感抜群の礼真琴×舞空瞳」と話されていましたが、こっちゃんが戻ってきてくれて、なこちゃんが全国ツアーや博多座を経て、星組全体でもそれをひしひし感じられているのでしょう。

これから先の星組がどのような形になっていくのかは、誰にもわかりません。

だからこそ、今この星組の形を、片時も見逃したくないです。

「RRR」という素晴らしい作品を、宝塚版で今上演する意味も凄く感じるし、こっちゃんとありちゃんがこの作品でさらなる飛躍を魅せてくれるのが、そしてなこちゃんの輝きがさらに増すのが楽しみでなりません…!

宝塚版『RRR × TAKA”R”AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)』を観るのがさらに楽しみになった週末でした(*^^*)

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宝塚ファン歴20数年、福岡在住、このブログを運営しているnaomiです。

このブログは、アメブロで2011年に開設した「TAKARA座」を前身として、大好きな宝塚のこと、これまで観劇した作品について語っています。

筆者の詳しい自己紹介はこちら→https://takaraza.com/profile

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