あれから、もうすぐ1年が経とうとしています。
この1年、本当にさまざまなことがありました。(詳細は、ブログのアーカイブからご覧いただけます。この記事では、あえて触れません。)
私が、TAKARA座の前身となるブログを始めたのが2011年。それから、約13年。
その期間の中でも、ほぼ休むことなくブログを綴り続けたのは、2023年から今日に至るまで。
もともと舞台を観ることが好きで、その中でもとりわけ宝塚が好きという気持ちは、ずっとありました。
礼真琴さんや舞空瞳さんという、大好きなタカラジェンヌさんに出会えたことも、ブログを書きたいと思う大きな理由です。
だからこそ、楽しく夢の世界をただただ楽しみ、そのポジティブな気持ちをブログに綴っていました。
ですが…
1年前を境に、ただただ楽しむだけの日々は終わりました。
もちろん、芸事の道は厳しく、輝く舞台のその裏にはさまざまなドラマも涙も軋轢もあるだろうことは、宝塚ファン歴のなかで感じていました。
でも…、この1年で会見や報道から伝わってきたことは、その何倍も一ファンが知るには辛いものだった…。
それでも、「宝塚歌劇団」という組織に注目し続け、ネガティブな部分に触れざるを得ないことにも耐え、見つめ続けた1年でした。
本当に、大きな出来事であり衝撃的だった。
TAKARA座にも、宝塚を愛する方々からの悲痛な想い、もっていきどころのない気持ちが沢山寄せられました。全部目を通し、時には共感し、時には考えさせられ、自分自身のさまざまな感情を知りました。
今、この時代に立ち会っていること、そして今まさに大好きなスターさんが居ること。さまざまな事柄を見聞きし、辛い気持ちになりながらも、宝塚歌劇を観続けていること…。
一ファンとして、考えさせられることが沢山ありました。
宝塚歌劇110周年が、もうすぐ終わろうとしています。
2024年、宝塚歌劇110周年とは、何だったのか…。振り返りたいと思います。
※長文です。
110周年記念行事の中止
110周年記念行事の下記は、「公演スケジュール、稽古スケジュールの過密回避の観点」から昨年末に中止の発表がありました。
- 宝塚歌劇110周年記念式典【宝塚大劇場:2024年4月9日】
- タカラヅカスペシャル2024【宝塚大劇場:2024年6月29日・30日】
- 宝塚歌劇110周年記念大運動会【大阪城ホール:2024年10月16日】
100周年の華々しい記念式典を思い出すと、110周年もおそらく荘厳な式典になったことと思います。
タカラヅカスペシャル、長い自粛期間を経て、ようやく組を越えたステージが繰り広げられる予定でした。
そして110周年大運動会。柚希礼音トップスター時代の星組優勝で幕を閉じた、私の中でも印象深い100周年大運動会を思い出します。大阪城ホールで5組揃っての大運動会、10月に行われる予定でした。
これからが期待されたスターの退団
和希そらさん 2024年2月11日:宝塚歌劇団を退団
一禾あおさん 2024年5月21日:宝塚歌劇団を退団
当時、雪組の3番手として活躍されていた、そらくん。まさか…と何度も目を疑いました。
先日、そらくんがラジオ出演されていて退団時のことを語られていたのですが、思った以上に、そらくんの中では「今だ、退団しよう」という気持ちに迷いがなかったことを感じました。
そらくんにとっては、ベストのタイミングだった…そう、思いたいけれど、そらくんの男役をもっと観て居たかったです…。
同じく雪組の一禾あおさんは、大階段を降りることなく、静かに退団発表となりました。
未来を感じる、瞳がキラキラした、精悍で温かい笑顔の男役さんでした。
今、どのような気持ちで過ごされているのでしょう…。
柚香光さん・星風まどかさんが退団
大好きな礼真琴さんと同時期にトップスターに就任された柚香光さんは、2024年5月26日東京宝塚劇場公演「アルカンシェル」千秋楽をもって宝塚歌劇団を退団されました。
華のある容姿、軽やかなダンス、タカラジェンヌとしての魅力に溢れたれいちゃんは、ご挨拶で聞かせてくれた詩的な表現もとても素敵だなと思っていました。
そして、今では貴重すぎるほどの「集まれ95期」を企画してくれたことにも、感謝です。
そして、宙組からスライドし花組トップ娘役に就任した星風まどかさんもともに…。
外部ミュージカルでも、ご活躍が期待されているまどかちゃん。これから、どのようなミュージカルスターになられるのでしょうか。
最後の最後まで、仲睦まじい姿を見せてくれて、トップコンビの信頼関係や人としての相性の良さなどをひしひし感じるトップコンビでした。
月城かなとさん・海乃美月さんが退団
こっちゃん、れいちゃんと同期である95期の月城かなとさん、そして月組で活躍した海乃美月さんも、2024年7月7日(日)の東京宝塚劇場公演「Eternal Voice 消え残る想い」「Grande TAKARAZUKA 110!」の千秋楽をもって宝塚歌劇団を退団されました。
芝居の月組を体現し、JAZZや日本物が超絶に似合うれいこさん、実に宝塚らしく大人の女性を演じるのがとても似合ううみちゃん。とてもお似合いのトップコンビだったと、今でも思います。
「BIGFISH」で東京観劇旅をした時、衣装展が月組でした。「万華鏡百景色」のお衣装、とても素敵だった…。
トップスター・トップ娘役の退団発表
2024年は、多くの退団発表・記者会見が行われました。彩風咲奈さんは、思い入れのある「ベルばら」を最後に宝塚歌劇を旅立たれます。ラストデーまであと少しになりました。朝美絢さんが次期トップスターに就任されると発表されていますね。
芹香斗亜さんは、先日公開された先行画像で1人映りでした。これまでも1人映りの先行画像はありましたが、この画像を見て「添い遂げ」という印象はなかったです。次期トップスターさんと春乃さくらさんが新たな宙組を担っていくのかも…と感じました。
彩風咲奈さん:2024年10月13日付で退団
舞空瞳さん:2024年12月1日付で退団
芹香斗亜さん:2025年4月27日付で退団
礼真琴さん:2025年8月10日付で退団
大好きなこっちゃんなこちゃん、なこちゃんの退団発表は予想だにしていなくて、本当に頭が真っ白に…。いまだに寂しいけれど、素敵すぎることなこの集大成をサヨナラショーで見せてもらったから…。これ以上、望んではいけないのかもしれません。でも、まだ心の整理ができていません。
大好きなこっちゃんの退団発表は、心の準備ができていたので悲しみながらも、冷静に受け止められた気がします…。でも覚悟はできていたとはいえ、やっぱり寂しいものは寂しい…。
残りの約1年を、大切に大切に過ごしたいです。(昨日のイベントも、行かれた方のレポを読むだけで心が温かくなりました)
110周年とは何だったのか…
この1年を、一言で総括することなど到底できません。
双方の会見や報道などに触れても、結局、不透明な部分が多く残され、外部の者には、核心が掴めない状況です。
だからこそ、さまざまな意見が飛び交い、今でも燻っているのでしょう。
あまりの出来事に宝塚に見切りをつけ、宝塚から離れていく方々の言葉にもたくさん触れました。
宝塚歌劇の長い歴史の中で蓄積した、伝統や慣習、その全てが否定されるものではないと思います。
ですが、現代に合わない事柄、一般社会の感覚とのズレ、閉じられた世界だからこそ起こる軋轢…働き方改革やメンタルケアなど…。
110年の長きにわたり、どの時代からなのか分からないくらいに水面下で燻っていた多くの課題が、白日のもとに晒され浮き彫りになった1年、110周年だったとも言えます。
公演日数の改定や新人公演の在り方、組替え、演出家の育成、宝塚友の会の改定など…
まだまだ、宝塚歌劇団が現代にアップデートすべく、対応していかなければならない課題も山積みです。
そして、何より…
タカラジェンヌが、心身共に健やかに芸事に向き合える、集中できる環境を1日も早く構築すること。
この1年ずっとここでも書き続けてきましたが、やっぱりここに立ち戻るのです。
急激には変われないので、まずはこの部分から…と改革されていることは感じています。
ですが、一ファンには見えない裏側も含めて、1日も早く「不要な軋轢が生まれない」体制が構築されて欲しいです。
この1年、宝塚歌劇に関するさまざまな事柄で辛い気持ちをたくさん味わいましたが、それでも、宝塚歌劇(星組)を求めて、地元だけでなく宝塚・東京遠征を含めて「過去一」劇場に足を運んだ1年でもありました。
そして、言葉では言い表せないくらいの(と言いながら、ブログでかなり語らせてもらいましたが…)感動をもらったことは事実です。
大好きな大切なタカラジェンヌさん(私の場合は礼真琴さん舞空瞳さん)を、応援する気持ちは変わりませんでした。
一方で、宝塚歌劇団の一連の出来事への対応は、一ファンとして理解に苦しむことも多くありました。
組織の方針としてはいまだ疑問に思うことや、真の再生を果たしてもらいたい気持ちも、変わっていません
今はただ、この1年に想いをはせ、今後の宝塚歌劇団の善き変化を、静かに見守りたい気持ちです。
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コメント
コメント一覧 (2件)
いつも感動するブログをありがとうございます!私も礼真琴さんのファンで、なこちゃんとのコンビは、本当に素晴らしいと思っています。いつも、どんな時も、お二人の事について書いて頂いていて嬉しいです!退団までの大切な時間噛み締めて観劇したいですね。
雅光さん、コメント有難うございます!
お返事がおそくなって、ごめんなさい。
「感動するブログ」なんて言っていただいて、有難うございます。
ことなこ愛を、宝塚への気持ちを自分の言葉で文章にすることで、読んで楽しんでくださったり喜んでくださったりする方が居る…
これって、とても嬉しいことです。
残り少ないことなこトップコンビ時代、大切に過ごしたいですね。