【東京・観劇旅4】星組『BIG FISH』感想:礼真琴×Wサンドラ(小桜&詩)でなければいけなかった理由

東京・観劇旅、今回はWサンドラのことを書きたいと思います。

星組『BIG FISH』を観て、真のヒロインは小桜ほのかさんか、詩ちづるさんか、どう感じるのだろう…そんな気持ちも少しありながら観劇日を迎えました。

でも、実際に観劇してみると「どちらが真のヒロインか」ではなく、この作品は小桜&詩(Wサンドラ)でなければ、成立しない作品だった。

率直にそう思いました。

今回は、なぜそう思ったのか、そして礼真琴さんとWサンドラの化学反応への感想を書いていきます。

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目次

弾けるような若さと繊細な歌唱|礼真琴×若かりし日のサンドラ:詩ちづる

詩ちゃんのサンドラを思い出した時、真っ先に浮かぶのはパニエがたっぷり入ったブルーのミニドレスを着て「アラバマの子羊」を女の子3人で元気いっぱい歌っている姿です。

軽快なダンスと、弾けんばかりの若さ溢れる歌唱で、サーカスの場面を愉しく盛り上げてくれました!

でも、その後でこっちゃんエドワードに出会い、デュエットが始まった途端、雰囲気ががらりと変わります。

詩ちゃんの歌に涙がこぼれた「時が止まった」のソロ

「時が止まった」

こっちゃんエドワードとのデュエット、お2人の声の重なりの美しさはとても素晴らしかったです。

でも私が詩ちゃんの歌声に思わず涙したのは、「手は震えてるのに~…」からの部分。

詩ちゃんがソロで歌っている部分です。

運命の人に出会ったことへの戸惑い、揺れ動く感情がそのまま声にのっていて、でも迫力もあって私思わず涙がぽろぽろ流れていました。

スイセンのデュエットも迫力があって素敵でしたが、私はこの「時が止まった」の時の詩ちゃんの歌唱に心動かされたなぁ。

小柄な詩ちゃんですが、ヤングウィル役の茉莉那ふみちゃんも小柄な娘役さんなので、並ぶと本当に母と息子に見えて、落ち着いた話し方がそのまま小桜ほのかさんにつながっていくのを感じさせて。

ナウオンでも「小桜さんと一心同体になって」と話してくれていたのを思い出して、ほのかちゃんから学ぼう、という真摯な姿勢をひしひし感じる若かりし日のサンドラでした。

圧巻でも、とても自然|礼真琴×エドワードの妻サンドラ:小桜ほのか

小桜ほのかさん、本当に凄い役者さん。

礼真琴さんが素晴らしいのは言わずもがな、ですが、この作品に絶対的安心感を与えてくれて、これほどまでにクオリティ高く、そして温かな雰囲気にしてくれたのは、ほかでもない小桜ほのかさんだったと思います。

こっちゃんエドワードの妻であるサンドラ。

私は、礼真琴さん舞空瞳さんのファンだから、やっぱりこの作品で「なこちゃんが、もしサンドラだったら…」と、なこちゃんの退団前に、ことなこの愛情たっぷりのお芝居が観られたら…そう一度も考えなかったか、と言ったら嘘になります。

ミーマイでサリーを初めて生観劇してから、ずっと大好きだったなこちゃんの「お芝居やダンス」だけでなく「歌」があまりにも素晴らしくて何度も泣きました。

だから、このサンドラの難しい感情をのせた歌も、きっと今のなこちゃんならば素敵に歌ってくれるはず…と思っている自分も実は居ました。

でも、一方でやっぱり小桜ほのかさんは素晴らしい役者さん。ほのかちゃんの実力を存分に発揮して、さらに開花させるお役に出会ってほしい、そんな想いもずっとありました。

ビッグフィッシュでほのかちゃんのサンドラのお芝居、そして歌を聴いた時、このお役は、やっぱりほのかちゃんの「当たり役」だと思った。

こんなに自然に可愛らしい妙齢の女性を演じ、あんなに包容力のある歌を劇場中に響かせる。

かりんウィルとの場面で台詞のように歌うところは、「ねじまげるけっど~」と年配の声になったりして大人可愛く、「屋根はいらない」でこっちゃんエドワードの手を握り、額を寄せ合って涙を浮かべながら歌唱するシーンでは、これまでのほのかちゃんの集大成のような魂のこもった歌声に涙しました(/_;)

こっちゃんが、ほのかちゃんの歌声に包まれて、じっと目をつぶって安心しきった表情で、そしてサンドラを包みこむような表情で手を握り続けていた姿が忘れられない。

ほのかちゃんは、ファンタジーに「リアル」のエッセンスを散りばめた、妙齢の女性の可愛らしさが秀逸!

これは学年が上がり、少女から老け役まで、ヒロインから脇役まで演じ抜いてきた経験値に裏付けされた、確かなほのかちゃんの軌跡があるからこそ…。

小桜ほのかが「サンドラ」でなければならなかった理由

そして、私が思う、ほのかちゃんがサンドラでなければならなかった理由。

それは、素晴らしい歌唱力や高いお芝居力はもちろんのこと、「極美慎演じるウィルの母親」として説得力を持って存在するためだと感じました。

サンドラはエドワードの妻という立ち位置でもありますが、息子であるウィルとの場面もたくさんあって、ずっと母親なんですよね。

かりんちゃんウィルが大人になっても、やっぱり母親として「小さなころのウィル」に接するような仕草や話し方をする。(かりんちゃんのほっぺを、ほのかちゃんが両手で包み込む、みたいな仕草あったような( *´艸`)それを「ちょちょ、やめてよ母さん!」みたいな感じのかりんちゃんが居たような( *´艸`)それが凄く可愛かった気がする!)そんな親心が自然にお芝居に、声に、話し方に滲んでいて、母親としての存在感がハンパなかった…!

詩ちゃんでも、なこちゃんでもなく(詩ちゃんだと妹や恋人、なこちゃんだと恋人or夫婦に見えるんじゃないかな)、今この学年のほのかちゃんだからこそ、「極美慎のウィル」を息子としてお芝居しても、納得しかない親子姿で自然だったのかもしれません。

だからこそファンタジーが交錯する世界観でも違和感なくすっと物語の世界に入っていけたのかな、とも…。そういう意味でも秀逸なキャスティングだなぁと唸りました。

パニエがたっぷり入ったワンピースが、いつまでも似合うサンドラ

でもね、ほのかちゃんは見た目はずーーーっと年を取らない。

そして、自宅にいるシーンでもワンピースのスカート部分にはたっぷりと「パニエ」が入ってる。

結婚するほど成長した息子がいる女性が、パニエのたっぷり入ったワンピースを家で着る?たとえ舞台上の設定でもちょっと違和感がありますよね。でも、全然違和感がないんです。

こっちゃんエドワードにとってのサンドラは、ずっと魔法にかかったように美しいまま。

サーカスで出会ったあの時、パニエのたっぷり入ったワンピースを着て溌剌と踊り歌っていたサンドラのまま…。そう見えていたんだろうなぁと、何だか泣くシーンじゃないのにじんわり来たりして(/_;)

そしてエドワードが旅立ってからも、かりんちゃんウィルの家族と幸せそうな姿を見せてくれた、ほのかサンドラの可愛らしいカジュアルなパンツ姿が忘れられません。


おばあちゃんになっても、やっぱり可愛いままのサンドラ。でも、現代的なパンツ姿が似合ってた。こっちゃんエドワードが旅立って、魔法がとけたのかなぁ…。

色んな事を想像させてくれる、余韻まで素敵なビッグフィッシュでした。

音楽配信で残してほしい。「時が止まった」「屋根はいらない」

音楽配信ではきっと、礼真琴さん×詩ちづるさんのデュエット、小桜ほのかさんのソロはきっと入るだろうと思っています。これは必聴ですよね、本当に(;_;)

映像があってこその場面ではありますが、何も残らないよりもずっといい。

「スイセン」も本当に素敵でしたが、「時が止まった」「屋根はいらない」は絶対に残ってほしいなぁ(;_;)

詩ちゃんがほのかちゃんのサンドラにつながっていくのが自然に感じられて、お化粧も工夫されたのか、お互いがお互いにとても似ていて。

ひとりの人物を、わざわざ2つに分かつことになったイレギュラーさすら納得の、素敵なWサンドラでした。

記憶の断片を、ビッグフィッシュへの想いを皆さんと残していけたら…

ビッグフィッシュ感想、嬉しいことにたくさんの方に読んでいただいています。そして、記憶の断片を共有すべく、ビッグフィッシュにまつわるコメントも書き込んでくださっています。(アメブロ版にも)(有難うございます!少しゆっくりになりますが、お返事させていただきますね(*^^*))

私も含め、この幻の舞台を忘れたくない!ひとつも取りこぼさず、心の宝箱に入れておきたい、そんな願いを感じて心が温かくなります。

今このブログを読んでくださっているあなたがもし、ビッグフィッシュという作品を大切に心に残したい、忘れたくない、と感じられているのなら、アメブロ、こちらどちらのコメント欄でも、記憶の断片を書き残してくださったら嬉しいです(*^^*)

正確に記憶するのは難しいけれど、観劇して感じたことはご自分だけの「かけがえのない記憶」のはず。そして、観劇できなかった方も、このビッグフィッシュに寄せる想いはさまざまおありだと思います。

この場所に、私の記憶や感想だけじゃなくて、皆さんのビッグフィッシュの記憶を残せたら…

きっと、これから先また読み返した時に「タイムカプセル」みたいに、今この時感じているビッグフィッシュにもらった幸せな気持ち、切ない気持ち、温かい気持ちが蘇ってくるかもしれません(*^^*)

東京観劇旅「ビッグフィッシュ」もう少し、続きます。

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宝塚ファン歴20数年、福岡在住、このブログを運営しているnaomiです。

このブログは、アメブロで2011年に開設した「TAKARA座」を前身として、大好きな宝塚のこと、これまで観劇した作品について語っています。

筆者の詳しい自己紹介はこちら→https://takaraza.com/profile

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