宝塚、礼真琴さん、舞空瞳さんのことを中心に書いているTAKARA座ですが、そもそもは宝塚だけじゃなくて、さまざまな舞台を観るのが好きで、これまでにも博多座で宝塚以外のさまざまなジャンルの舞台を観てきました。
先日まで博多座では、あの話題作「千と千尋の神隠し」を上演していたんです。帝劇でも話題でしたね!
幸運にも、なかなかチケットが取れない!という上白石萌音さんバージョンを観ることができました!!博多座では、計4回しかなかったもねちゃんバージョン、博多で観られて本当に嬉しかったです。
私は、下記のバージョンの観に行きました!
千尋 上白石萌音 | ハク 増子敦貴 | カオナシ 小㞍健太 | リン/千尋の母 実咲凜音 | 釜爺 宮崎吐夢 | 湯婆婆/銭婆 春風ひとみ |
かなりの人気作、話題作!!チケットが全然取れないとか、ロンドンでも日本語で上演するとか…観る前から期待大でしたが、もう、そういう前評判を上回るくらい物凄くよくて、ずっと泣いてた(/_;)
あんまりにも舞台がよかったものだから、宝塚歌劇の(価格の)何倍もする( *´艸`)パンフレットも迷わず買ってしまったよね…!

今回のメインキャストのなかで、元宝塚トップ娘役である実咲凛音さん、そして娘役スターとして活躍されミュージカル界でひっぱりだこの春風ひとみさんも出演されていて、それもすごく嬉しかったです。
この作品は、何と形容してよいのか分からないほど感動したし、20数年舞台を観てきましたがこんな舞台初めてみた!!という驚きに満ちた時間でした。
アナログな部分をあえて残し、だからこその「リアル感」!!
アニメのなかにいた、それぞれの登場人物たちがいきいきと舞台上で躍動し、でも、原作にかなり忠実で話し方、声の出し方、声音すべてが「アニメそのまま」なんです!!
演者の素晴らしさは言わずもがなですが、舞台装置、お衣装、全てが緻密で人間の温かみを感じて世界観をより膨らませてくれました。
映像は舞台演出の最低限のサポートでしかない!というくらい映像に頼らず、人の手によるものだったからこそ、本当に「生の舞台を観た」という充実感をくれたんですよね。音楽の美しさも秀逸でした。
2024年バージョンもブルーレイになるかな?
「千と千尋の神隠し」キャスト別感想

ここからは、ざざざーーっとですが、キャスト別感想を書きたいと思います!
千尋:上白石萌音
もねちゃんの、圧倒的なお芝居力。いや、あまりにも「自然に千尋」すぎて、存在感がものスゴイ!とかじゃなくて、そこにすーーーっと自然に千尋として生きていて、もう「千」そのもの過ぎて舞台と一体となっていました。
天才的ですね、上白石萌音さん。
ハクのおにぎりを頬張るシーン。
あの泣き方、食べ方、話し方…自然にこっちまで涙が出てくるほど、千だった。圧倒的だった。
ハク:増子敦貴
ハクを演じた増子さん、初めて舞台で拝見しました。増子さんについて何の予備知識もなく…で観ましたが、まず驚いたのが、その澄み渡るような声!よく通る美しい声、滑舌、そして、動きに品があり美しかった!きりっと決める部分でカッコよく立ち回ってくれたので、グッとこの不思議な世界観に惹きこまれました!
カオナシ:小㞍健太
カオナシ役の小㞍健太さん。カーテンコールでしかお顔を拝見することはありませんでしたが、その絶妙な「カオナシ」の動き、動いていなくても空気感すべてが不思議で、迫力に満ちていました!
釜爺:宮崎吐夢
釜爺役の宮崎吐夢さん、可愛かったなぁ( *´艸`)あったかくて、無骨で声の感じも話し方も、ちょっとお茶目なところも、めちゃくちゃ釜爺でじーーーんときた。長い手を動かす演者さんたちも、1本1本にキャストがいて職人技でした!
全キャスト、超絶ハイクオリティ!!
ここに名前を挙げていない方たちも、全員が全員物凄くクオリティが高くて、舞台人の粋を集めたんだなぁという印象。原作に忠実で、本当に素晴らしいお芝居でした!!
人でないモノも、全てに役名があって、人が演じている凄味。湯屋のエレベーターの扉1枚1枚、カンテラ、壺、神様たちなど…
全てが、この世のモノとは思えない不思議さと、どこかノスタルジーを感じさせて、本当に素晴らしかったです。
元タカラジェンヌの凄さ!!
私はやっぱり宝塚ファンだから、特に実咲凛音さんと春風ひとみさんのお芝居は注目して観ていましたが、もうね、お芝居が巧みすぎる!!
リン/千尋の母 実咲凜音
まずは、みりおん。
もうね、千尋の母うますぎ!!あのすっとした話し方や、「骨まで柔らかいよ」っていうあの台詞、豚さんになってしまうまでの動き、もう何もかも巧い!!
もう、みりおんはリンだね!リンそのもの。
ハリのある声、男勝りなジェンダーレスな少年が住んでいるような話し方、ちょっと面白い動きや反応。
みりおんって、宝塚娘役時代はすごく大人の女性役が多かったと記憶しています。気品のある位の高いお役も多かったですよね。でも、本当はこういうお役がすごくやりたかったんじゃないかなぁ。
めちゃくちゃ生き生きしていて、みりおん、こういうお役もっともっと観たい!!と思いました。
「せーーーーーん!!お前のことどんくさいって言ったこと、取り消すからなーーーー!!!!!」
たらいの船に乗って、決意を持って沼の底へ向かう千尋たちを見送るあのシーン。
あまりにもみりおんが私の思い描いていたリンで、あのシーンそのもので、涙腺崩壊しました。
湯婆婆/銭婆:春風ひとみ
そして、湯婆婆/銭婆役の春風ひとみさん。
夏木マリさんのイメージが強すぎて、「今回は、夏木マリさんじゃないのか~」なんて実は思っていたの、ホントごめんなさい!!全力で謝らせてください!!
もう、本当に素晴らしかったです!
厳しさも恐ろしさも不思議さも、そして奥底にある正義感と優しさも…
春風さんが演じるとどこか品がただよっていて、とても素晴らしかったです!!(2回目)
あれほどの鬘とお衣装を身に着けていながら、扇子を手に軽やかに踊る春風さん!さすが、元タカラジェンヌ!
礼真琴さんも、「千と千尋の神隠し」を観劇したのかも
Xでちらりと見かけましたが、この作品をきっと大好きな礼真琴さんも、帝劇で観劇されたのでしょうね。(仲良しの妃海風ちゃんも出演されていましたもんね)
考えてみれば、みりおんも95期ですよ!!
そして風ちゃんも!!
この作品には出演されていませんが、愛希れいかさんも!!
舞台の主演クラスで大活躍する方々ばかりです。
宝塚歌劇が大好きで、さまざまな舞台作品のなかでも宝塚が特に好きという気持ちは、やっぱり今もあります。
一方で、宝塚ばかりを見ていたから少し忘れかけていた、歌でストーリーを紡がない舞台の「お芝居力」の凄味も改めて感じました。
「千と千尋の神隠し」という歴史に残る名作を、今回のキャストで生観劇できたこと、心から幸せに思った極上のひとときでした。
タカラジェンヌは退団後、さまざまなキャリアに枝分かれしていきますが、ほんの一握りのスターだけがこうして舞台の世界で第一線として残っていきます。
大好きな舞空瞳さんの卒業が決まった今、いやが上にもこうしたセカンドキャリアにも思いをはせました。
そして、いつかは礼真琴さんも外の世界に羽ばたいていくんだなぁ…と、しんみりしたりして…。
直近では、柚香光さん、星風まどかさん、月城かなとさん、海乃美月さんも。フェアリーとして過ごしてきたタカラジェンヌが世に放たれるのです。
それがとても寂しくもあり、でも応援したいという気持ちでいっぱい…。
タカラジェンヌとして過ごす時間はやはり、限られたもの。そして、あの華やかさと煌めき、ときめきは宝塚歌劇だけの宝物。
大切に見つめていきたい、改めてそんな気持ちになりました。
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